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 オズワルド・ウォルターズ・ブライアリ作 「航行する大英帝国海軍艦ガラティア号」 H. M. S. Galatea on a cruise 雄飛する大英帝国 アーサー・ウィルモアによる海洋画エングレーヴィングの傑作 1875年

 ベンジャミン・ウィリアムズ・リーダー作 「ティンタン修道院 ― ワイ川の月あかり」 ふたりの芸術家の出会いによる最高水準のスティール・インタリオ 1875年



トーマス・アロムの原画に基づくエングレーヴィング

 トーマス・アロム(Thomas Allom 1804 - 1872)はロンドンに生まれた建築家・画家で、 R.I.B.A.(Royal Institute of British Architects イギリス王立建築家協会)の創立メンバーのひとりです。各地の教会を設計し、またサー・チャールズ・バリー(Sir Charles Barry)とともにイギリス国会議事堂の建設にも携わりました。イギリス国内外を広く旅行した旅行家、またすぐれた風景画家でもあり、当時の旅行書には彼の風景画のエングレーヴィングがよく使われています。
 アロムの作品は大英美術館やビクトリア&アルバート美術館に収蔵されています。

聖堂建築画 (1860年代)
churches and other religious structures based on works by Thomas Allom, 1860's


     
    

世俗建築画および風景画 (1860年代)
secular structures and landscapes based on works by Thomas Allom, 1860's


   



J. M. W. ターナーによる風景画

 水彩画で有名なターナー(Joseph Mallord William Turner, R.A. 1775 - 1851)の作品は、数百点が版画となっています。
 当時イギリス中産階級の間ではランドスケイプ・アニュアルズと呼ばれる豪華な旅行書が流行していましたが、ターナー作品の版画を掲載した美しい本はとりわけ人気があり、旅行書に使われた版をさらに別の出版社が購入して新しい作品集を出すこともありました。このようにして出版された画集のひとつが1875年の ≪ザ・ターナー・ギャラリー≫ で、イギリス各地とドイツ、イタリアの風景、船の絵や肖像画など120点のエングレーヴィングが含まれています。

 

 ターナーの版画の収集に関しては、テート・ブリテンが有名です。


J. M. W. ターナーの連作「フランスの河川」より (1833 - 35年)
from the series "The Rivers of France" by J. M. W. Turner, 1833 - 1835


 「フランスの河川」は1833 - 35年に3巻に分けて刊行され、「ロワール逍遥」(Wandering by the Loire, 1833)1巻と、「セーヌ逍遥」(Wandering by the Seine, 1834 - 35)2巻に分かれます。これらの作品群は1821年から32年にかけて数回にわたってフランスを旅行した際のスケッチに基づいており、そのエングレーヴィングは円熟した50歳代のターナーの作風を遺憾なく発揮していると高く評価されてきました。 (Herrmann, Turner Prints, pp. 166-81, Warrel, Turner on the Loire, Rawlinson, cat. Nos. 432 - 92)

ヴィクトリア時代の代表的批評家であるラスキンも1865年7月10日付の手紙で「フランスの河川」シリーズをターナー版画のなかでも最高の作品群であるとたたえており、さらに1870年代末には「『セーヌ』に描かれた風景はターナーの最高傑作であり、芸術作品として最も質の良いものである。また『ロワール』の作品群には『セーヌ』の作品群の繊細さはないが、より雄大で重みを感じさせる。」と述べています。(Ruskin, Works, 13.449)

 ターナーの版画は、原画が美しいだけではなく、版の作者の卓越した技ゆえに世界中の美術品コレクターを魅了しています。以下はいずれも「フランスの河川」に属する作品ですが、ターナーの筆が描き出す風景の美を楽しむことができると同時に、ときに人間業とは思えないエングレーヴァーの技量に圧倒されます。

 


J. M. W. ターナーによる聖地の連作「風景画で見る聖書」より (1834 - 37年)
from the series "Landscape Illustrations of the Bible" by J. M. W. Turner, 1834 - 1837


 ターナーはまた聖地パレスチナの連作も発表しています。ターナー自身はパレスチナを訪れてはいないのですが、イギリス国会議事堂の設計で有名な建築家チャールズ・バリー(Charles Barry, Esq. 1795 - 1860)をはじめ他の人のスケッチに基づいて優れた作品を制作しています。聖地を描いたターナーのエングレーヴィング集「風景画で見る聖書」(Landscape Illustrations of the Bible) は、1834年から1837年にかけて出版され、大きな好評を博しました。

     

    



海と船
marine themes


   



その他の風景画
other topographical prints


    



動植物画
nature prints


【F. J. ベルトゥーフ及びK. ベルトゥーフ作品】 works by F. J. Bertuch and K. Bertuch

 フリードリヒ・ユスティン・ベルトゥーフ (Friedrich Justin Bertuch, 1747 - 1822) ははじめワイマールの宮廷にいましたが、のちに評論家、翻訳者、出版人として活躍した人です。イベリア文学の翻訳や刊行、ドイツ初のファッション雑誌の発行でも知られ、ゲーテの友人でもありました。

 F. J. ベルトゥーフは1790年に全12巻700ページという大部の書物、「少年絵本」(Bilderbuch fur Kinder) の刊行を開始しました。この書物は解説を短く抑えて「美しく正確な挿絵」を重視し、「最良の原画から選んで作成した版画」を用いて子供に正確な情報を伝えるという理念に基づいて計画され、全巻を通して科学的に正確な版画を使用し、ドイツ語とフランス語で刊行されました。ベルトゥーフの「少年絵本」は自然史の分野における最初の百科事典といえます。

 「少年絵本」の製作・刊行にあたっては、F. J. ベルトゥーフの息子、カール・ベルトゥーフ (Karl Bertuch, 1777 - 1815) も協力しています。

 F. J. ベルトゥーフ 「少年絵本」より《四足獣の部 35 マーモットとモグラ 図版02/42》 銅版画 1795年
Friedrich Justin Bertuch, Vierfussige Thiere XXXV od. Quadripedes XXXV "Murmelthiere und Maulwurfe", Tafel 02/42 aus "Bilderbuch fur Kinder", 1795


 K. ベルトゥーフ 「少年絵本」より《鳥の部 103 美しいインコ類 図版19/17》 手彩色銅版画 1799年
Karl Bertuch, Vogel CIII oder Oiseaux CIII "Schone Papageyen" Tafel 19/17 aus "Bilderbuch fur Kinder", 1799


【E. トラヴィエス作品】 works by Edouard Travies

 エドゥアール・トラヴィエスは風刺画家として知られるトラヴィエス(シャルル・ジョゼフ・トラヴィエス=ド=ヴィリエ Charles Joseph Travies de Villier, 1804-1859)の弟で、1809年に生まれました。自然史を題材にした作品を専門に手がけ、1831年から66年までの間、サロン展に水彩画を出品しました。またリトグラフの製作にも力を注ぎ、数多くの優れた作品を残しています。
 代表作品: Les Oiseaux Les Plus Remarquables par Leurs Formes et Leurs Couleurs, Paris & London, c. 1857

 E. トラヴィエス ヤマネ Edouard Travies, 1850's

 E. トラヴィエス セミクジラ LA BALEINE FRANCHE par Edouard Travies, 1850's




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