スティール・エングレーヴィング 「オリーヴ山から見たエルサレム」
Jerusalem from the
Mount of Olives
原画の作者 J. M. W. ターナー (Joseph Mallord William Turner, R.A. 1775 - 1851)
版の作者 ジェイムズ・ベイリズ・アレン (James Baylis Allen, 1803 - 1876)
画面サイズ 縦 92 mm 横 139 mm
イギリス 1836年
≪この版画のエングレーヴァーについて≫
この版画のエングレーヴァー、ジェイムズ・ベイリズ・アレン(James Baylis Allen, 1803-1876)はバーミンガムに生まれました。
1818年頃から兄ジョサイア・アレン (Josiah Allen) についてエングレーヴィング技法を学んだあと、バーバー (Joseph Vincent
Barber, 1788 - 1838) たちが 1809年に創設し、バーミンガム王立美術協会 (The Royal Birmingham Society
of Artists ) の前身となった美術学校に 1821年に入学し、素描を学びました。
1824年以降フィンデン兄弟 (William & Edward Francis Finden) の工房で働くようになり、次いでチャールズ・ヒース
(Charles Theodosius Heath, 1785 - 1848) の工房、ロバート・ウォリス( Robert Wallis, 1794
- 1878) の工房、イングランド銀行でも仕事をしています。
アレンは風景画と歴史画を得意としますが、なかでもターナー作品のエングレーヴィングを数多く手がけて、多数の優れた作品を残しています。
アレンの作品はトーマス・シェパード (Thomas Hosmer Shepard, 1793 - 1864) が編集した画集≪現代のアテネ≫(Modern Athens, 1829 - 31)、 ウィリアム・ビーティ (William Beattie, 1793 - 1875) が編集した画集≪スコットランド・イラストレイテッド≫(Scotland Illustrated, 1838)、フィンデンが編集した画集≪ロイヤル・ギャラリー・オヴ・モダン・アート≫(Royal Gallery of Modern Art,
1838 - 49)、ウォルター・スコットの小説の挿絵、美術誌「ジ・アート・ジャーナル」(The Art Journal)で目にすることができます。
≪この版画について≫
チャールズ・バリーのスケッチに基づくターナーのエングレーヴィング。エルサレムの西側にあるオリーヴ山から聖都を見下ろす構図です。
エルサレムの東にはキドロン川という小さな流れがあり、キドロンの谷からなだらかな斜面がオリーヴ山へと続いています。
イエス・キリストは生涯の最後の週にオリーヴ山の方角からロバに乗ってエルサレムに入城しました。イエスが十字架につけられる前夜に祈ったゲッセマネの園もオリーヴ山の西側斜面にありますし、復活したイエスが弟子たちの目の前で天に昇ったのもオリーヴ山からでした。
ユダヤ人の間ではメシアはオリーヴ山に来臨すると考えられており、この山の斜面は最も神聖な墓地になっています。
参考 ターナーの原画 1834 - 35年 紙に水彩 137 x 250 mm エルサレム、イスラエル美術館蔵 Wilton number:
1251
テート・ブリテンが収蔵する版画 1988年に購入 Rawlinson number: 587 ※ 当店の商品と同じものです。
版画を初めて購入される方のために、版画が有する価値を解説いたしました。このリンクをクリックしてお読みください。
エングレーヴィングの本体価格 31,800円 (額装別)
電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。
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