スティール・エングレーヴィング 「サン=テュスタシュ教会」

L'Église Saint-Eustache


原画の作者 トーマス・アロム (Thomas Allom, 1804 - 1872)

版の作者 ターンブル (Thomas Turnbull, fl. 1836 - 1843)


画面サイズ  縦 169 mm  横 138mm

イギリス  1860年代



 パリにあるサン・テュスタシュ教会(L'Eglise Saint-Eustache)の内部を描いたエングレーヴィング。サン・テュスタシュ(聖エウスタキオ St. Eustacius)は古代ローマのトラヤヌス帝に仕えた武人で、紀元118年頃に殉教したとされる人です。中世にはもっとも人気のあった聖人のひとりで、さまざまな詩歌や絵画のテーマとなっています。

 この聖堂は1532年まではディオクレティアヌス帝時代の聖女アグネスに捧げられた教会でしたが、広場を拡張するために現在地(2, rue du Jour)に移転しました。度重なる宗教戦争のために工事は中断し、ようやく工事が再開したのは1624年です。1637年に完成したあと、あらためてサン・テュスタシュに奉献されました。聖堂の大きさは 105m×43m。パリにある教会としてはシテ島のノートルダム・ド・パリに次ぐ大きさです。建物外側にはガーゴイルをはじめゴシック様式の装飾もありますが、全体としてはゴシック様式とルネサンス様式が混交しています。建物内部の装飾はゴシック様式で、特徴ある柱、アーチ、聖歌隊席を備えています。

 この聖堂ではモリエールやリシュリューが洗礼を受け、ルイ14世が初聖体を受けました。ラ・フォンテーヌの葬儀が行なわれた聖堂でもあり、内陣の一角にはコルベールの墓所もあります。
 また建物の音響効果はすばらしく、ベルリオーズが自身の指揮で荘厳ミサ曲、大レクイエム、テ・デウムの演奏を行なったことでも知られています。

 この版画では聖堂の身廊を通して内陣を望む風景が描かれています。石造りの薄暗い聖堂でミサにあずかる人々に、ステンドグラスを通した美しい光があたかも天上からの光のように降り注いでいます。


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