スティール・エングレーヴィング 「リヨン司教座聖堂 聖ルイ礼拝堂」

The Cathedral of Lyons, from the Chapel of St. Louis


原画の作者 トーマス・アロム (Thomas Allom 1804 - 1872)

版の作者 エベネザー・チャリス (Ebenezer Challis, fl. 1831 - 1863)


画面サイズ 122 x 185 mm

イギリス  1860年代



 六角形のフランス国土の中央よりも少し右下、ソーヌ川とローヌ川が合流する地点にフランス第二の都市リヨンがあります。リヨンはカエサルに征服された全ガリアの中心都市であり、ヨーロッパの南北を結ぶ交通の要衝、3世紀にキリスト教を受け入れ、15世紀にイタリア・ルネサンスの影響を受けたフランス最初の町、ブルゴーニュワインの産地、フランスの美食の都、絹織物産業の中心地として、古代以来のフランス文化史のなかで常に中心的な役割を担ってきました。

 リヨン旧市街のフルヴィエールの丘のふもとに、リヨン大司教座聖堂サン=ジャンがあります。この聖堂は紀元5世紀の古い教会の跡地に 1180年からおよそ300年の歳月をかけて建設されたために、ロマネスク様式とゴシック様式が独特の調和を見せています。大きなバラ窓は1392年に作られ、たいへん美しいものです。またこの聖堂には15世紀に製作された非常に複雑な天文時計があります。この時計を製作した時計師は、同様の時計を他の都市のために製作することがないように、時計の完成後、合意に基づいて目を摘出されました。


 リヨン司教座聖堂の天文時計


 この版画は聖堂の内陣でミサが捧げられる様子を描いています。祭壇の前にいるのはリヨン大司教でしょうか。後ろに控える助祭が振る香炉から、かぐわしい香りが立ち上ります。この教会ではミサの際に楽器を使わないというしきたりがあり、香の煙、バラ窓から差し込む光、後方に見える翼廊と身廊の広がりとともに、静謐な精神性を感じさせる絵に仕上がっています。


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エングレーヴィングの本体価格 25,800円 (額装別)

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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