スティール・エングレーヴィング 「トゥール司教座聖堂サン・ガティアン」

Cathédrale Saint Gatien de Tours


原画の作者 トーマス・アロム (Thomas Allom, 1804 - 1872)

版の作者 W. H. カポーン (William Holmes Capone, fl. 1832 - 47)


画面サイズ  縦 175 mm  横 139 mm

イギリス  1860年代



 トゥールはフランス中西部、アンドルエロワール県の中心都市で、ロワール川に面しています。トゥール大司教座聖堂サン・ガティアン(St. Gatien)は異教のガリアへの宣教者であり初代トゥール司教である聖ガティアヌス(Gatianus, d. 301)に捧げられています。

 現在の聖堂は1170年に建設が始まり、1547年になってようやく完成したもので、建築に非常に長い期間を要したために、各時代の建築様式が複雑に混交して、たいへん興味深い聖堂建築となっています。聖堂西側の塔の基部は12世紀、聖歌隊席は13世紀、翼廊及び身廊東側のベイは14世紀、残りのベイと北側の周歩廊は15・16世紀のものです。1426年から1547年の間に建設されたファサードにはフランボワイヤン式(後期ゴシック式)の装飾が惜しげもなく施され、塔の上部にはルネサンス様式のクーポラが見られます。

 この版画では見ることができませんが、聖堂内部には シャルル8世(Charles VIII, 1470-98) のふたりの子供の墓と、ブルターニュ公女アンヌ・ド・ブルターニュ(Anne de Bretagne, 1477~1514)の墓があります。アンヌ・ド・ブルターニュはブルターニュ公国を守るためにヴァロア朝、ヴァロア=オルレアン朝に対して最後まで抵抗した女性であり、ブルターニュではたいへん慕われている人物です。シャルル8世の子供の墓とアンヌ・ド・ブルターニュの墓はどちらもミシェル・コロンブ(Michel Colomb, 1430-1512)によるものであり、フランス・ルネサンス彫刻の傑作のひとつです。


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エングレーヴィングの本体価格 25,800円 (額装別)

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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