悲しみの聖母
Our Lady of Sorrows (BEATA MARIA VIRGO PERDOLENS), Mother of Sorrows (MATER DOLOROSA)




【上】 Bartolomé Esteban Murillo, Mater Dolorosa (details), El Museo del Prado, Madrid


 正典福音書のなかで、聖母マリアが大きな悲しみに遭う場面が7回あります。聖母(マーテル・ドローローサ)とは、「聖母の7つの悲しみ」と呼ばれるこれらの出来事に心を痛める聖母のことで、通常7本の剣で心臓を刺し貫かれ、悲しむ表情を見せる聖母の図像で表されます。南ヨーロッパでは聖金曜日前の行列に悲しみの聖母像が持ち出されることが多くあります。

 悲しみの聖母の祝日は、当初は聖母のしもべ会でのみ祝われていましたが、1814年にローマ教皇ピウス7世がこれをラテン典礼教会全体に広めました。当初は9月の第3日曜日が悲しみの聖母の祝日でしたが、1913年にローマ教皇ピウス10世が日付を9月15日に固定し、今日に至っています。





 「聖母の7つの悲しみ」はすべて正典福音書に記述された出来事です。以下に関連箇所を引用します。日本語テキストはすべて新共同訳によります。

1. 幼子イエスに関するシメオンの預言

関連テキスト ルカによる福音書 2章34 - 35節

 シメオンは彼らを祝福し、母親のマリアに言った。「御覧なさい。この子は、イスラエルの多くの人を倒したり立ち上がらせたりするためにと定められ、また、反対を受けるしるしとして定められています。-あなた自身も剣で心を刺し貫かれます-多くの人の心にある思いがあらわにされるためです。」

(下) Rembrandt Harmenszoon van Rijn, Simeon in the Temple (details), 1631, Mauritshuis Royal Picture Gallery, The Hague




2. エジプトへの逃避

関連テキスト マタイによる福音書 2章13 - 15節

 占星術の学者たちが帰って行くと、主の天使が夢でヨセフに現れて言った。「起きて、子供とその母親を連れて、エジプトに逃げ、わたしが告げるまで、そこにとどまっていなさい。ヘロデが、この子を探し出して殺そうとしている。」ヨセフは起きて、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトへ去り、ヘロデが死ぬまでそこにいた。それは、「わたしは、エジプトからわたしの子を呼び出した」と、主が預言者を通して言われていたことが実現するためであった。




3. 3日のあいだ少年イエスとはぐれたこと

関連テキスト ルカによる福音書 2章43 - 45節

 祭りの期間が終わって帰路についたとき、少年イエスはエルサレムに残っておられたが、両親はそれに気づかなかった。イエスが道連れの中にいるものと思い、一日分の道のりを行ってしまい、それから、親類や知人の間を捜し回ったが、見つからなかったので、捜しながらエルサレムに引き返した。

(下) Frans Francken I (1542 - 1616), Jesus in the Temple, 1587, oil on wood, 250 x 220 cm, Onze-Lieve-Vrouwekathedraal, Antwerp




4. 十字架を背負って歩くイエスと出会ったこと

関連テキスト ルカによる福音書 23章27節

 民衆と嘆き悲しむ婦人たちが大きな群れを成して、イエスに従った。

(下) Simone Martini, "le portement de la Croix", 1333, Tempera sur bois, 25 × 16 cm, musée du Louvre, Paris 画面左下の青い衣の女性が聖母。その奥で両腕を挙げているのはマグダラのマリア




5. イエスの十字架のもとに立ったこと

関連テキスト ヨハネによる福音書 19章25 - 27節

 イエスの十字架のそばには、その母と母の姉妹、クロパの妻マリアとマグダラのマリアとが立っていた。イエスは、母とそのそばにいる愛する弟子とを見て、母に、「婦人よ、御覧なさい。あなたの子です」と言われた。それから弟子に言われた。「見なさい。あなたの母です。」そのときから、この弟子はイエスの母を自分の家に引き取った。

(下) Matthias Grünewald, Crucifixion (The Isenheimer Altarpiece), 1510-15, oil on wood, Musée d'Unterlinden, Colmar




6. 十字架から降ろしたイエスの遺体を抱きとめたこと

関連テキスト マタイによる福音書 27章57 - 58節

 夕方になると、アリマタヤ出身の金持ちでヨセフという人が来た。この人もイエスの弟子であった。この人がピラトのところに行って、イエスの遺体を渡してくれるようにと願い出た。そこでピラトは、渡すようにと命じた。

(下) Pietro Lorenzetti, Deposition (details), 1330 - 40, fresco, Lower Church of San Francesco, Assisi




7. イエスの遺体を埋葬したこと

関連テキスト ヨハネによる福音書 19章40節

 彼らはイエスの遺体を受け取り、ユダヤ人の埋葬の習慣に従い、香料を添えて亜麻布で包んだ。




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