主の五つの御傷のシャプレ、あるいは受難のシャプレ
chapelets des cinq plaies de Notre Seigneur, ou chapelets de la Passion





(上) 主の五つの御傷のシャプレ 全長 37 cm フランス 十九世紀 当店の商品です。


 「主の五つの御傷のシャプレ」(仏 chapelet des cinq plaies de Notre Seigneur)、別名「受難のシャプレ」(chapelet de la Passion)は、最初のメダイのあとに三個、環状部分に三十個、合わせて三十三個のビーズを使用します。ビーズの数はイエス・キリストが地上で過ごし給うた年数を表します。

 環状部分のビーズ三十個は五連に分かれます。それぞれの連を構成するのは大珠一個と小珠五個で、大珠はメダイユに置き換えられる場合が多くあります。上の写真の作例も、環状部分の大珠五個は、メダイ五枚に置き換えられています。


【「主の五つの御傷のシャプレ」の起源とマリ・マルト・シャンボン修道女】

 「主の五つの御傷のシャプレ」は、「御受難会」(仏 Congrégation de la Passion de Jésus-Christ)の第六代総長(Paul Aloysius)が考案した信心具で、キリスト復活のミステリウムを讃えることを目的としています。「主の五つの御傷のシャプレ」は教皇レオ十二世によって 1823年に認可され、御受難会によって広められました。


 マリ・マルト・シャンボン修道女


 マルグリット=マリは 1864年に列福されましたが、二年後の 1866年、聖母訪問会シャンベリ修道院のマリ・マルト・シャンボン修道女(マリ・マルタ修道女 Sœur Marie Marthe Chambon de Chambéry, 1841 - 1907)が幻視を体験するようになりました。翌 1867年10月にはマリ・マルト・シャンボン修道女に対してイエスが繰り返して出現し、このシャプレの祈りを広めるように命じました。1869年1月から1873年9月までの五年近くに亙り、マリ・マルト・シャンボン修道女は聖体以外の食べ物を口にしませんでした。また 1874年6月12日にはマリ・マルト・シャンボン修道女に聖痕が現れました。


【「主の五つの御傷のシャプレ」を使った祈り】

 1999年3月23日に教理省(羅 Congregatio pro Doctrina Fidei)が出した教令によると、「主の五つの御傷のシャプレ」を使った祈り方は次の通りです。

1. 集団で祈る際には、祈りを始める前に、次のように唱えます。「アーメン」は会衆の答唱です。

     Ô Jésus, divin Rédempteur, sois miséricordieux pour nous et pour le monde entier.    神から遣わされ給うた救い主イエスよ。我らと全世界の人々を憐れみたまえ。
     Amen.    アーメン
         
     Dieu Saint, Dieu Fort, Dieu Immortel, aie pitié de nous et du monde entier.    聖なる神、強き神、不滅の神よ。我らと全世界の人々に憐れみを垂れたまえ。
     Amen.    アーメン。
         
     Ô Père Eternel, traite-nous avec miséricorde par le Sang de Jésus, ton Fils unique ; traite-nous avec miséricorde, nous t'en conjurons.    永遠の御父よ。御身の独り子イエスの血ゆえに、憐れみもて我らを遇し給え。我ら御身に請い願う。憐れみもて我らを遇し給え。
     Amen.    アーメン。

2. 次に、環状部分の大きなビーズ(またはメダイユ)で次のように祈ります。

     Père Eternel, je t'offre les Plaies de Notre Seigneur Jésus Christ pour guérir celles de nos âmes.    永遠の御父よ。我らの主イエス・キリストの御傷を御身に捧げます。我らの魂の傷を癒し給え。

3. 御傷のひとつについて黙想し、その御傷に関して自らが捧げる償いの業を思い浮かべます。環状部分の小さなビーズでは次のように祈ります。

     Mon Jésus, pardon et miséricorde, par les mérites de tes Saintes Plaies.    我がイエスよ。御身の聖なる御傷ゆえに、赦しと憐れみを与え給え。

4. 2.と3.を五回繰り返して環状部分の祈りを終えた後、最後の三つのビーズで次のように祈ります。

     Père Eternel, je t'offre les Plaies de Notre Seigneur Jésus-Christ, pour guérir celles de nos âmes.    永遠の御父よ。我らの主イエス・キリストの御傷を御身に捧げます。我らの魂の傷を癒し給え。



関連商品

 主の五つの御傷のシャプレ(ロザリオ) chapelet des cinq plaies de Notre Seigneur




ロザリオとシャプレのレファレンス インデックスに戻る

信心具に関するレファレンス インデックスに移動する


キリスト教に関するレファレンス インデックスに移動する


キリスト教関連品 商品種別表示インデックスに移動する

キリスト教関連品 一覧表示インデックスに移動する



アンティークアナスタシア ウェブサイトのトップページに移動する




Ἀναστασία ἡ Οὐτοπία τῶν αἰλούρων ANASTASIA KOBENSIS, ANTIQUARUM RERUM LOCUS NON INVENIENDUS