ファティマのロザリオの聖母 罪びとを救う聖母の愛のメダイ 直径 15.9 mm


突出部分を除く直径 15.9 mm

フランス  1930年代頃



 銀色の合金によるファティマの聖母のメダイ。たいへん美しい浮き彫り彫刻は、フランスで制作された作品ならではです。





 メダイの表(おもて)面にはファティマの聖母の出現を浮き彫りにしています。聖母は15連のロザリオを持った手を胸の前に合わせています。聖母の足元には三人の子どもたちが跪き、手を合わせて聖母を見上げています。この群像を取り巻くように、次の言葉がフランス語で記されています。

 Je suis Notre-Dame du rosaire.  われはロザリオの聖母なり。


 フランスで制作されたものである本品は、他の国で制作されたほとんどのメダイに比べて、やはり格段に優れた出来栄えです。突出部分の表面が磨滅しているために聖母と子供たちの表情はわからなくなっていますが、人体のプロポーションの正確さや身のこなしの自然さに、フランスの浮き彫り彫刻ならではの優れた描写が見られます。



 もう一方の面では、薔薇の環(ロサーリウム)と数珠(15連のロゼール、ロザリオ)が、マリアの聖心を取り巻いています。





 「ロサーリウム」(ROSARIUM) )とはラテン語で薔薇の花環のことで、これがロマンス諸語の「ロザリオ」(伊西葡 rosario 仏 rosaire レトロマン語 rusari)の語源です。したがって薔薇の花環とロザリオ(数珠)を糾(あざな)って一体とし、これが聖母の聖心を取り巻く図柄は、ロザリオの祈りによって聖母の聖心に執り成しを願う信仰を表します。

 薔薇は古来愛の象徴であり、また棘だらけの藪から無傷の花を咲かせるゆえに、無原罪の御宿りの象徴でもあります。それゆえ薔薇は百合と並んで最もよく聖母を象徴する花です。薔薇の花環とロザリオが一体化した図柄は、フランスのメダイユ彫刻における他の作例にも見られます。下の写真は「ロザリオの元后」なる聖母をテーマに制作されています。


(下・参考写真) リュドヴィク・ペナン作 「いと尊きロザリオの信心会」 聖母子からロザリオを受ける聖ドミニコとシエナの聖カタリナ 重厚な大型メダイ ブロンズ製 直径 32.7 mm (突出部分を除く) フランス  1850 - 60年代 当店の商品です。




 しかしながら本品における聖母の聖心の表現は特異で目を惹きます。すなわち聖母の聖心は薔薇の花環に取り巻かれていることが多いのですが、本品ではキリストの聖心と同様に、茨に囲まれています。これはクルシフィクスの裏面に聖母像を取り付ける場合と同様に、イエズスと共に受難する母の愛、マーテル・ドローローサ(MATER DOLOROSA 悲しみの聖母)を表しています。またそれと同時に、あたかも光源を映す鏡が光源と同様に光を発するように、神の御心を映して罪びとを愛し救う聖母の愛の表現でもあります。

 愛情深い聖母に執り成しを求める祈りが、周囲にフランス語で記されています。

 Cœur Immaculé de Marie, priez pour nous.  マリアの汚れなき御心よ、われらのために祈りたまえ。






 本品はおよそ 80年前に制作された品物ですが、特筆すべき問題はありません。商品写真は実物の面積を40倍以上に拡大しており、突出部分の磨滅が目立ちますが、肉眼で実物を見るとたいへん美しい作品です。

 あまりにも保存状態が良いメダイは実際に使うことがためらわれ、結局観賞用として保存することになりがちですが、本品は心置きなくご愛用いただける良質のアンティーク品となっています。粗雑な作りゆえに細部が崩れているのではなく、良質のメダイユ彫刻が時を経ることによって獲得した丸みが、聖母の愛のメダイに包み込むような優しさを与えています。





7,800円 販売終了 SOLD

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