最上の逸品 大粒のシルバー・リップ白蝶パール 《涼やかな月のネックレス 長さ 435ミリメートル》 古代伝説の明月珠 直径 13.5 ~ 17.5ミリメートル ※ イヤリング付き



 良質のシルバー・リップ白蝶真珠によるネックレス。真珠のサイズはグラデュエーションになっており、留め金脇の真珠は直径 13.5ミリメートル、正面の真珠は直径 17.5ミリメートルです。隣り合う真珠の間にシリコンゴムのスペイサーを挟み、真珠同士の擦れ合いによる瑕(きず)を防いでいます。金具は国産で、スターリング・シルバー(純度 92.5パーセントの銀合金)でできています。なお本品をはじめ、当店の真珠ジュエリーはすべて新品です。





 シロチョウガイ(白蝶貝 Pinctada maxima)はアラフラ海から珊瑚海、フィリピン周辺、アンダマン海(ミャンマー沿岸)を中心に分布します。養殖はオーストラリア、インドネシア、ニューギニア、フィリピン、ミャンマーの他、我が国では奄美大島でも行われています。本品の真珠がどこで採れたものかはわかりませんが、白蝶真珠はオーストラリア産が多いので、本品もオーストラリア産の可能性が高いと思われます。ただし白蝶真珠のn生産量は真珠全体の〇・数パーセント、オーストラリア産白蝶真珠に限れば真珠全体の 0.1パーセントに過ぎず、極めて珍しい種類の真珠であることがお分かりいただけます。

 シロチョウガイは貝殻内側の縁の色によってゴールド・リップとシルバー・リップの二つに分かれます。シルバー・リップと呼ばれる白蝶貝は銀白色の真珠層を有します。真珠は貝殻の真珠層と同じ構造ですから、シルバー・リップ白蝶貝は貝殻内面の真珠層と同様に、たいへん美しい銀白色の真珠を生み出します。このようにしてできたのが本品の真珠です。

 白蝶真珠(南洋真珠)はあこや真珠に比べて養殖期間が長いので、表面には靨(えくぼ)と呼ばれる凹みをはじめ、小さな凹凸が生じます。本品の真珠は綺麗な球形ですが、白蝶真珠に特有のわずかな凹凸が表面に見られます。これは真珠層が厚く巻いている証です。真珠の表面にやすりをかければ凹凸は無くなりますが、真珠層は薄くなります。本品は人為的な研磨を施さず、自然のままの美しい真珠です。本品真珠の巻きの厚さは、実物を手に取っていただければわかります。





 シロチョウガイの学名ピンクターダ・マークシマ(Pinctada maxima)は最大のアコヤガイという意味で、その名の通り、アコヤガイ属のなかで最も大きな貝です。シロチョウガイの成長した個体は、殻の直径三十センチメートル、片側の重量五キログラムに達します。真珠の大きさは核の大きさに準じますが、シロチョウガイからはアコヤガイでは作れない大きなサイズの真珠を得ることができます。

 本品において、正面の真珠の直径は 17.5ミリメートルです。手ごろなあこや真珠の直径は 7ミリメートルほどですから、本品はあこや真珠の 2.5倍の直径です。直径が 2.5倍であれば、体積と重量は 15.625倍です。白蝶真珠のネックレスを初めて目にする方は、本品の堂々たる大きさに驚かれることと思います。本品ネックレスは 135グラムの重量があり、手に取るとずしりとした重みを感じます。





 シロチョウガイからいっそう大きな真珠を得るために、最初の真珠を取り出した後、その時点で大きく成長している真珠袋に元の真珠の大きさほどの核を挿入し、養殖を継続することがあります。この操作をセカンド・オペレーションと呼びます。セカンド・オペレーションを行えば大きなサイズの真珠を得られますが、二度目の真珠を作る際には貝が真珠層を形成する能力が弱っているために、厚い真珠層はできません。

 真珠の価値は大きさではなく、照り(艶)によって決まります。優れた照りの必要条件は、真珠層が厚いことです。本品はファースト・オペレーションの真珠(最初に得られた真珠)ですので、真珠層が厚く、優れた照りを有します。

 白蝶真珠及び黒蝶真珠は、真珠一個の値段があこや真珠のネックレス一本分とも言われます。本品の市価は後述のイヤリングを含めて七十五万円ですが、当店では価格を極力抑えています。





 貝の中に天然真珠が宿る原因は、多くが寄生虫の侵入によります。しかしながら近世以前の時代に、真珠の成因は知られていませんでした。明代の「天工開物」によると、中秋の夜に海面に浮かび上がった真珠貝は、夜空を運行する月に向けて長い時間殻を開き、月光を取り入れます。貝の内部に取り入れられた月光は、年月を経て美しい真珠になります。本品は夜空に明るく照り映える涼やかな月を思わせます。真珠はいずれも豊穣と多産、再生の象徴でもあります。

 始皇帝に仕えて焚書坑儒を進言し、度量衡や文字の統一にも功があった宰相李斯(りし)は、逐客令(外国人追放令)に反対して書いた意見書で、始皇帝が所有する明月珠すなわち大粒の真珠に言及しています。また「漢書」西域伝の賛は武帝が蔵する明珠に言及していますが、明珠は明月珠と同じ意味です。

 六朝時代の四世紀前半、東晋の干宝が著した「捜神記」は、多数の民俗的伝承を収集編纂した書物です。六朝時代は儒学に飽いた知識人の間でこの種の書物が流行し、怪を志(しる)すゆえに志怪小説と呼ばれました。「捜神記」は志怪小説のなかで最も有名な作品です。同書巻二十第三条「鶴銜珠」にも、傷ついたところを噲參という人に助けられた鶴が、後に夫婦揃って噲參宅を訪れたが、光る珠をそれぞれに銜(くわ)えていたと書かれています。さらに同書巻二十第五条「隋侯珠」の項には、隋侯が傷ついた蛇を助け、一年余り後に蛇がお礼に銜えてきた珠の話が書かれています。珠は径一寸で色は純白と書かれていますから、これはやはり特大の真珠でしょう。夜になると蛇の珠は明月のように光を放って部屋を照らしました。

 真珠光沢は外からの光が真珠に当たって干渉を起こす現象であり、真珠そのものが発光することはありません。しかしながら本品は大帝国の皇帝しか手にできかった見事な真珠であり、古代の歴史記録や民俗的伝承に登場する明月珠を思い起こさせます。


 別角度からの写真と詳しい説明は、このリンクをクリックしてください。

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 本品に合わせる白蝶真珠のイヤリングはピアス式とスクリュー・バック式をご用意しており、お好みによっていずれかを選んでいただけます。ピアス式イヤリングは耳たぶの孔に鉤型の金具を引っ掛けるタイプ、スクリュー・バック式イヤリングは着用すれば直結式ピアスのように見えるタイプです。いずれの方式のイヤリングも、白蝶真珠の直径は十四ミリメートルです。色と巻きの厚さはいずれの真珠も優れており、優劣はありません。

 直径十四ミリメートルの真珠は重いので、直結式ピアスにすると真珠が下を向いてしまいます。それゆえ鉤型金具が好きでない場合には、ピアスの孔を開けている方にもクリップ式イヤリングがおすすめです。上の写真で、モデルは本品とスクリュー・バック式イヤリングを組み合わせて着用しています。なおスクリュー・バック式イヤリングの金具はスターリング・シルバー製、ピアス式イヤリングの金具は十八カラットホワイトゴールド製(十八金製)です。


 本品はどのような場でも堂々と身に着けることができる最上の逸品です。巻きが厚いために真珠光沢はたいへん優れており、母から娘に伝えてゆけるネックレスとなっております。お買い上げいただいた方には、必ずご満足いただけます。





本体価格 488,000円 販売終了 SOLD

※ ネックレス、イヤリングとも。イヤリングはピアス式、クリップ式のいずれかをお選びください。

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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