サタンにとどめを刺すサン・ミケーレ 聖ミカエルのシャプレ 手作業によるカット・ガラスの美品 スカプラリオのメダイ付 全長 30 cm


ビーズの直径 約 5 mm

突出部分を含む十字架型メダイのサイズ 縦 20.1 x 横 15.2 mm

突出部分を含むセンター・メダルのサイズ 縦 14.5 x 横 12.0 mm


イタリア  1950 - 60年代



 大天使ミカエルに執り成しを求めるときに用いられるシャプレ(数珠、ロザリオ)。「聖ミカエルのシャプレ」または「天使のシャプレ」と呼ばれる九連のシャプレで、ポルトガルのカルメル会修道女、アントニア・ダストナコ (Antónia d'Astónaco) が大天使ミカエルから受けた啓示に基づくものとされています。





 本品の珠は直径五ミリメートル前後の青色ガラス製で、十数面のファセット(小面)を有します。ファセットは融解したガラスを型に流し込んで成形したのではなく、ひとつひとつの珠を手作業で研磨し、カットを施しています。そのため本品のビーズは、一見したところどれも同じ形をしているように見えますが、よく見ると一つとして同じものがありません。

 ビーズの色は成層圏に近づいた空のように菫色がかった青で、天使が住まう天空を思わせます。金属部分はブロンズに銀色のめっきを施していますが、数十年の歳月が経つうちにめっきがはがれ、特にチェーンはブロンズの鈍い金色となっています。落ち着きのある金色と青または菫色の組み合わせは、穏やかな華やぎと温かみを本品に与えています。この華やぎと温かみは、本品が歳月をかけて獲得した古色であり、新品にはないヴィンテージ品(アンティーク品)ならではの趣です。





 最初のメダイは十字架型で、剣を振り上げサタンにとどめを刺そうとする大天使ミカエルを、古典的な楕円形画面に浮き彫りにしています。浮き彫りは立体的ですが、楕円形画面は凹レンズ状にくぼんでいるので、ミカエル像の突出部分は同じ高さの縁に守られ、摩耗しにくい作りになっています。





 長靴の形をしたイタリア半島の、かかとよりも少し上に、アドリア海に突き出した山がちの岬、モンテ・ガルガノ(Monte Gargano)があります。モンテ・ガルガノには西ヨーロッパでもっとも古い大天使ミカエルの聖地(Il Santuario di San Michele Arcangelo sul Gargano, Monte Sant'Angeloがあります。本品のメダルに浮き彫りにされているのは、モンテ・ガルガノのバシリカに安置されているミカエル像で、天使の大きさとサタンの小ささが、神の絶対的な力と勝利をよく表しています。





 十字架型メダイの裏面には「リコルド」(Ricordo イタリア語で「巡礼記念」)の文字があり、本品がモンテ・ガルガノを訪れた記念の品であることがわかります。巡礼記念の文字の横には、自然が豊かなモンテ・ガルガノの聖地にふさわしく、野の花が彫られています。





 本品にはセンター・メダルがあって、パルメット(仏 palmette ヤシの葉を様式化した意匠)を模(かたど)ります。信心具としての機能から見ると、本品のセンター・メダルは「スカプラリオのメダイ」と呼ばれるもので、一方の面にイエス・キリストの聖心、もう一方の面にカルメルの聖母を浮き彫りにしています。スカプラリオのメダイは布製スカプラリオを金属製メダイとしたものです。





 「聖ミカエルのシャプレ」は珍しい信心具ですが、本品はそのなかでもとりわけ美しい品物です。保存状態は極めて良好で、特筆すべき問題は何もありません。ヴィンテージ品としては新しい年代の作例ですが、ガラス製ビーズはすべて手作業でカットされており、大量生産品には無い手作り品の表情をとどめています。





本体価格 16,800円 販売終了 SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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