高浮き彫りによる無原罪の御宿り 花びらの縁取りがある大きな不思議のメダイ 37.0 x 23.3 mm
突出部分を含むサイズ 縦 37.0 x 横 23.3 mm 最大の厚さ 3.5mm 重量 10.4 g
フランス 1940年代
立体的な浮き彫りの聖母を、花びら状の縁取りが取り巻く異色のデザインが美しい「不思議のメダイ」。1940年代頃にフランスで製作された稀少なヴィンテージ品です。縦横 37 x 23ミリメートル、最大の厚さ 3.5ミリメートルとたいへん大きなサイズで、10.4グラムの重量があり、手に取ると重みを感じます。
メダイの表(おもて)面では、無原罪の御宿りなる聖母が雲上の球体上に蛇を踏みつけて立ち、両腕を少し広げて斜め下に伸ばしています。掌は前に向けられて見る者を招き、両手の指輪から恩寵の光が注がれています。球体の下部には聖母が出現した
1830年の年号、及びメダイを製作した工房の刻印 (AP) が刻まれています。
創世記3章においてエヴァを誘惑して「善悪を知る木の実」を食べさせた蛇は「原罪」の象徴であり、聖母が蛇を踏みつける姿は、聖母が蛇の支配を受けない(すなわちその身に罪を帯びない)「無原罪の御宿り」であることを象徴的に表しています。このメダイにおいて、聖母は口を開けて苦しげに喘(あえ)ぐ蛇を踏み付けています。聖母に執り成しを求めるフランス語の祈りが、この図像を取り巻いています。
Ô Marie conçue sans péché, priez pour nous qui avons recours à vous. 罪無くして宿り給えるマリアよ、御身に頼る我らのために祈りたまえ。
整った顔立ちに穏やかな表情を浮かべる聖母は、体重を右脚に掛け、左の膝を軽く曲げたコントラポストの姿勢を取っており、前方に突き出した左脚の腿の丸みを、薄絹を通して見てとることができます。他の「不思議のメダイ」に比べ、このメダイの聖母は立体的な高浮き彫りで、大きいサイズと相俟って、あたかも聖母が眼前におられるかのような錯覚を起こさせます。蛇の鱗の一枚一枚まで丁寧に再現した臨場感溢れる浮き彫り作品となっています。
メダイの裏面にはマリアのMと十字架を組み合わせたモノグラム、その左下にイエズス・キリストの聖心、右下に聖母の汚れ無き御心が配され、十二使徒すなわち教会を象徴する12個の星が、これらの図像を取り囲んでいます。
本品は表面の突出部分にごく軽い摩耗が見られる程度で、ほとんど製作当時のままの良好なコンディションです。数ある「不思議のメダイ」のなかでもとりわけサイズが大きく立派な作品の一つです。
本体価格 12,800円 販売終了 SOLD
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