聖母マリアの汚れなき御心
The Sacred Heart of Mary, The Immaculate Heart of Mary, le Cœur Immaculé
de Marie
聖母マリアの汚れなき御心とは信心の対象としての聖母の心臓を指します。聖母の心臓は、聖母の喜びと悲しみ、完徳、神への愛、イエスへの母性愛を象徴しています。
図像において、聖母の御心には神とイエスを愛する愛の炎が燃えており、またルカによる福音書3:25でシメオンが預言したように悲しみの剣または矢で刺し貫かれて、血を流しています。
(下) メダイに描かれた聖母マリアの御心
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聖母の御心は一見したところ
イエスの聖心に似ていますが、イエスの聖心が人間に対する愛を強調的に表すのに対して、聖母の御心は何よりもまず神への愛とイエスへの愛の表れである点が大きく異なります。イエスの聖心への信心においては人間がイエスの愛にこたえてイエスを愛することが強調されるのに対し、聖母の御心への信心においては聖母に倣い、聖母の徳に倣って、聖母が愛したように神とイエスを愛することが強調されます。
すなわちイエスの聖心への信心においては人間に対するイエスの愛そのものが崇敬の対象ですが、聖母の御心への信心においては神とイエズスに対する聖母の愛が崇敬の対象なのではなくて、聖母の徳に倣って神とイエスを愛することが、この信心の目的なのです。
マリアの汚れなき御心は、聖霊降臨の祝日後第三週の土曜日、すなわち聖心の大祝日の翌日に祝われます。
ファティマの聖母は 1917年7月13日の出現の際、地獄に落ちる魂を救うため、また世の平和のために神が聖母の聖心への信心を望まれていると語り、またロシアを聖母の御心に捧げるように願ったといわれています。ローマ教皇ピウス12世は
1952年7月7日、ファティマの聖母の言葉に答え、回勅「サクロー・ウェルゲンテ」 ("SACRO VERGENTE") においてロシアを聖母の汚れ無き御心に捧げました。
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