アール・デコ 聖クリストフのメダイ 「重病、事故の際は司祭を呼んでください」 24.6 x 21.7 mm


縦 24.6 x 横 21.7 mm

フランス  20世紀前半



 20世紀前半、おそらく1920年代頃のフランスで制作されたメダイ。三つの幾何学図形、すなわち七角形、三角形、円を組み合わせたアール・デコのデザインで、裏面の依頼が読みやすいように、比較的大きなサイズに作られています。





 表(おもて)面中央には、幼子イエズスを背負う聖クリストフを浮き彫りにしたメダイヨンを置き、メダイヨンを支えるように、二輪の薔薇を配しています。薔薇は愛の象徴であり、人知を絶した神の愛の現われであるイエズス・キリストの受難を象徴するとともに、聖クリストフをはじめ、神への愛ゆえに命を捨てた殉教者たちの象徴でもあります。また薔薇は聖母の象徴でもあります。

 メダイの下部には聖人の加護を求める祈りの言葉がフランス語で書かれています。

  Saint Christophe, protegez nous.  聖クリストフよ、我らを守りたまえ。


 メダイヨンに浮き彫りにされているのは、ヤコブス・デ・ヴォラギネの聖人伝、「レゲンダ・アウレア」("LEGENDA AUREA") に収録された聖クリストフの伝承です。渡し守クリストフは、幼い男の子を肩に載せて河を渡り始めたのですが、途中で男の子があまりにも重くなったので、杖にすがり、問いかけるように肩の上の男の子を見上げています。肩の上の男の子は全宇宙の支配権を示す「世界球」、グロブス・クルーキゲル(GLOBUS CRUCIGER ラテン語で「十字架付の球体」の意)を左手に持ち、右手で天を指さして、自分が天地の造り主、神なる幼子イエズス・キリストであることを宣言しています。

 裏面には次の言葉がフランス語で書かれています。

  Je désir un prêtre si je suis très malade ou victime d'un grave accident.   私が病気で重体に陥ったとき、ひどい事故に遭ったときは、司祭を呼んでください。


 中世以来「聖クリストフの姿(絵や像)を見る者は、その日のうちに「悪しき死」に遭うことが無い」と言い伝えられています。「悪しき死」とは、救いを得るための秘跡を受けることもなく、司祭の到着前に死んでしまう突然の死のことです。下に示した参考画像は家に貼るための手彩色木版画で、1423年に南ドイツで刷られたものです。絵の下部にはラテン語で次の言葉が書かれています。

  Christofori faciem die quacumque tueris, illa nempe die morte mala non morieris.   クリストフォロスの顔を見れば、その日は決して悪い死に遭うことがない。




 「聖クリストフの姿(絵や像)を見る者は、その日のうちに悪しき死に遭うことが無い」という言い伝えは、ロマン・ロランの長編小説「ジャン・クリストフ」の冒頭部分でも引用されています。




 このメダイは百年近く前のフランスで製作されたものです。突出部分に摩耗がありますが、メダイのデザイン、意匠はよく判別できます。特に肉眼で見ると写真よりも美しく、古い年代の割には十分に良好なコンディションといえます。





本体価格 7,800円 販売終了 SOLD

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