イエスの聖心と聖母の御心 神と人の間に通う愛と祈り 愛の活ける炎のメダイ 美しい古色に被われた大型の作例 38.4 x 26.3 mm


 突出部分を含む縦横のサイズ 38.4 x 26.3 mm  最大の厚さ 4.4 mm  重量 9.6 g

フランス  十九世紀前半



 一方の面にはイエスとその聖心、もう一方の面には聖母とその聖心を、それぞれ肉厚の浮き彫りで表したブロンズ製メダイ。縦 38ミリメートル強、横 26ミリメートル強、最大の厚さ 4.4ミリメートルと立派なサイズです。9.6グラムの重量は概ね百円硬貨二枚分に相当し、手に取ると心地よい重みを感じます。

 十九世紀のフランスでは、信心具に位置づけられるメダイのほとんどが打刻によって作られていましたが、本品は美術メダイユと同様の丁寧さで鋳造されています。





 一方の面には衣を開いて聖心を示すキリストを浮き彫りにしています。上茨に取り巻かれた聖心は人知を絶する愛の激しさゆえに炎を噴き上げ、まばゆい光を放っています。聖心を指し示す手の釘孔が、なんと痛々しいことでしょうか。イエスの周囲にはフランス語で次の言葉が書かれています。

  CŒUR SACRÉ DE JÉSUS, AYEZ PITIÉ DE NOUS.  イエスの聖心よ、われらを憐れみ給え。





 もう一方の面にはマーテル・ドローローサ(MATER DOLOROSA 悲しみの聖母)が、やはり肉厚の浮き彫りで表されています。聖母は喪のヴェールをかぶり、その表情に深い悲しみを浮かべています。聖母の胸の「汚れなき御心」は剣に貫かれつつも信仰を失わず、神とイエスに対する愛の炎を噴き上げて燃えています。聖母に執り成しを求めるフランス語の祈りが、浮き彫りを取り囲むように刻まれています。

  CŒUR TRÈS SAINT DE MARIE, PRIEZ POUR NOUS.  マリアのいとも聖なる御心よ、われらのために祈り給え。





 古代以来、心臓は生命の座と考えられ、愛の座とも看做されました。心臓が有する循環器としての役割が分かっても、心臓は単なるポンプとは考えられず、従来通りに生命の座と看做され続けました

 心臓は生命の座であるとともに愛の座とも考えられました。それゆえイエスの聖心は「神が人間を愛する愛」を象徴し、聖母の聖心は「人間が神とキリストを愛する愛」を象徴します。メダイの両面に彫られたこれら二つの聖心は、本品において一つとなっています。すなわち本品のテーマは「神と人との間に交わされる愛」であり、より正確に言うならば「人の心に着火して燃え立たせる神の愛」を表しています。





 神の愛は人の心に着火し、人の心を燃え立たせます。それゆえ神の愛は、周囲の物に燃え移る火に似ています。火に喩えられる神の愛で思い起されるのは、カルメル会の聖人である十字架の聖ヨハネ (San Juan de la Cruz, 1542 - 1591) の詩、「愛の活ける炎」("Llama de amor viva") です。詩の内容は次の通りです。日本語訳は筆者(広川)によります。

    Canciones del alma en la íntima comunicación,
de unión de amor de Dios.
神の愛の結びつきについて、
神との親しき対話のうちに、魂が歌った歌
     
    ¡Oh llama de amor viva,
que tiernamente hieres
de mi alma en el más profundo centro!
Pues ya no eres esquiva,
acaba ya, si quieres;
¡rompe la tela de este dulce encuentro!
愛の活ける炎よ。
わが魂の最も深き内奥で
優しく傷を負わせる御身よ。
いまや御身は近しき方となり給うたゆえ、
どうか御業を為してください。
この甘き出会いを妨げる柵を壊してください。
         
    ¡Oh cauterio suave!
¡Oh regalada llaga!
¡Oh mano blanda! ¡Oh toque delicado,
que a vida eterna sabe,
y toda deuda paga!
Matando. Muerte en vida la has trocado.
  やさしき焼き鏝(ごて)よ。
快き傷よ。
柔らかき手よ。かすかに触れる手よ。
永遠の生命を知り給い、
すべての負債を払い給う御方よ。
死を滅ぼし、死を生に換え給うた御方よ。
         
    ¡Oh lámparas de fuego,
en cuyos resplandores
las profundas cavernas del sentido,
que estaba oscuro y ciego,
con extraños primores
calor y luz dan junto a su Querido!
  火の燃えるランプよ。
暗く盲目であった感覚の
数々の深き洞(ほら)は、
ランプの輝きのうちに、愛する御方へと、
妙なるまでに美しく、
熱と光を放つのだ。
         
    ¡Cuán manso y amoroso
recuerdas en mi seno,
donde secretamente solo moras
y en tu aspirar sabroso,
de bien y gloria lleno,
cuán delicadamente me enamoras!
  御身はいかに穏やかで愛に満ちて、
わが胸のうちに目覚め給うことか。
御身はひとり密かにわが胸に住み給う。
善と栄光に満ち給う御身へと
甘美に憧れる心に住み給う。
いかに優しく、御身は我に愛を抱かせ給うことか。





 本品の上部には、メダイの面と直角を為すように環が溶接されています。これは十九世紀半ば以前のフランス製メダイに見られる様式ですので、本品は百五十年以上前の作例であることがわかります。メダイの表面は美しいパティナ(古色)に被われて、レプリカには真似のできないアンティーク品特有の趣を獲得しています。お買い上げいただいた方には必ずご満足いただけます。





18,800円

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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