神に選ばれたフランス フルール・ド・リスの銀無垢クルシフィクス 41.6 x 26.7 mm


突出部分を含むサイズ 縦 41.6 x 横 26.7 mm

フランス  19世紀中頃から後半



 信心具の素材としては最も高級な800シルバーを使用してフランスで制作されたアンティーク銀無垢クルシフィクス。800シルバーを示すフランスのポワンソン(ホールマーク)、及び銀製品工房のマークが、上部の環に刻印されています。





 本品のコルプスは鋳造で制作され、手足の三箇所で溶接してあります。コルプスの背後は小さなラテン十字になっており、各末端部はフルール・ド・リスに類似しています。あたかもこの小十字架から咲き出るように、小十字架の末端から外側に向けて、四つのフルール・ド・リスが配されています。クロスは 6ミリメートル強の幅がありますが、透かし細工となっているゆえに軽やかな印象を与えます。





 フルール・ド・リス(fleur de lys 百合の花)は多様な象徴的意味を持ちます.。本品においてフルール・ド・リスは「神に選ばれたフランス」と「すべてを神にゆだねる信仰」を重層的に表しています。

 ヨーロッパで紋章が使われるようになったのは12世紀のことで、フランスではカペー朝の時代に当たりますが、フランス国王の紋章はこの時代からずっと変わらずフルール・ド・リスをあしらってきました。フランス国王の紋章に描かれるフルール・ド・リスは、「カトリック国の長姉」たるフランスに対する神の特別な加護を表していました。受胎告知画においてマリアは百合と共に描かれ、あるいはガブリエルから百合を受け取りますが、これはマリアが神に選ばれた特別な女性であることを示します。それと同様に、国王の紋章にあるフルール・ド・リスは、フランスが神に選ばれた特別な国であることを示すと考えられたのです。

 また百合は「すべてを神にゆだねる信仰」「神の摂理への信頼をも象徴的に表しますが、これは「マタイによる福音書」 6章 25節から 34節、及び「ルカによる福音書」 12章 22節から 34節によります。





 本品が制作された19世紀中頃から後半はフランスにとって困難な時代でした。当時の困難な状況は「ガリア・ペニテーンス」(GALLIA POENITENS 悔悛のガリア)の信仰復興運動として結実しましたが、これは本来「カトリック国の長姉」であるフランスが、神の愛と摂理によって、信仰と神の祝福を取り戻すための運動でした。本品も「ガリア・ペニテーンス」の流れに位置づけられる品物ですが、意匠に暗さが無く、却って非常に美しいのは、フルール・ド・リスが象徴する「すべてを神にゆだねる信仰」、「神の摂理への信頼」のせいでしょう。





 本品は百数十年前のフランスで制作された真正のアンティーク品で、美しいパティナ(古色)を獲得しています。古い年代に関わらずたいへん良好な保存状態で、特筆すべき問題は何もありません。




18,800円 販売終了 SOLD

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