9月28日 火曜日
隆志が箱の中で寛いでいると、お客様に「『おめでた』ですか?」と訊ねられました。隆志は、週に一度は「おめでた」と間違えられています。
5年前の隆志。
9月24日 土曜日
朝6時頃の店内で寛ぐスタッフ。台風が過ぎて急に涼しくなったので、営業時間外は売り場にカーペットを敷いています。朝のうちはトアロードに面した大窓から日が射してぽかぽかと温かく、人気スポットとなっています。
営業時間中は、こんな感じです。足下にもテーブルの上にもスタッフがいて立ち退かないので、お客様がたは小さく縮こまってお茶を飲んでおられます。
売り場のライトのスイッチは、カウンターの内側のラックと壁の隙間にあります。ここに手を伸ばしてスイッチを操作すると、最近はほぼ必ず、温かくて柔らかい物に手が触れます。この温かくて柔らかい物は、ぐみちゃんです。
狭い所に入り込んで寝るというぐみ嬢の趣味は他のスタッフとも同じで、休み時間には、スタッフ同士、共通の趣味の話題で盛り上がっています。
9月21日 水曜日
本社アンティーク事業部に勤務するスタッフの一部をご紹介いたします。
(上) マルガリータ=しま子(愛称しまちゃん)。マルガリータは古典ギリシア語マルガリテースのラテン語形で、「真珠」の意味です。
ギリシア語「マルガリテース」(margarites) は本来は形容詞で、「牡蠣 (margariton/margaritos) の石 (lithos)」を表す「マルガリテース・リトス」の形容詞部分「マルガリテース」を独立させて、男性名詞として扱ったものです。しかしこの語がラテン語に入ると、女性名詞「マルガリータ」(MARGARITA) になります。ギリシア語とラテン語は同系統の言語で、しかもラテン語「マルガリータ」はギリシア語「マルガリテース」をそのまま移入したものなのに、性が異なるのは不思議ですね。
マルガリテースのように、単数主格が "-es" で終わるギリシア語男性名詞は、多くの女性名詞と共通する「A(アルファ)変化」と呼ばれるタイプの屈折を行います。しかるにギリシア語の「A(アルファ)変化」は、ラテン語の「第一変化」と呼ばれる屈折と並行であり、ラテン語の第一変化名詞は圧倒的多数が女性名詞です。それゆえに
"-es" で終わるギリシア語の男性名詞は、ラテン語に入ると女性名詞になることがよくあります。なおラテン語には稀な別形マルガリートゥム
(MARGARITUM) があり、こちらは中性名詞ですが、キケロはこの語を使っていません。
要するにラテン語「マルガリータ」は、人名およびにゃんこ名として使う場合、女性の名前です。「真珠」という意味も、美人のお嬢様にゃんこにぴったりです。下の写真は9年前に撮ったものです。
9年前のしまちゃん。
(下) アリエル(愛称ありちゃん)。へブル語で「神の獅子」という意味の名前です。
しまちゃん、ありちゃんと、次に出てくるちろりんに私(店主)を加えた四名は、よく団子のようにかたまって寝ています。四名のなかでいちばん大きいのは私です。もしも上空から見ると、ありちゃんたちはコバンザメみたいに見えるはずですが、実際は家に屋根があるために、上空から観察することはできません。
ちなみに私たち四人が寝ていると、枕元にアライグマたちが来てご飯を食べているときがあります。ちゃんと手を洗っているのが可愛いところです。
ありちゃん
(下) クラウディア 愛称くうちゃん。甘えんぼうのくせに、怖がりです。あまりにも怖がりなので、不妊手術の際に野良にゃんこと間違えられて、耳をカットされてしまいました。
(下) ちろりん。白猫に見えますが、しっぽが黒いので、実は白黒猫です。ちろりんの写真を撮るときは露出オーバーになり易いので、注意が必要です。
露出オーバー気味の作品例
ちろりん。
ちろりんと、さっちゃん。
どんちゃん。
こちらは店のスタッフです。キャビネットのフィニアル(てっぺんの飾り)に頭を押し付けて、昼寝をするぐみちゃん。落ちないように体を固定しているのでしょうか。ちなみにいま、ぐみちゃんはパソコンの横でクネクネしています。
手前に写っているのは、よっちゃん。
9月17日 土曜日
当店の窓辺ではよくにゃんこが景色を眺めていて、通行人の注目を集めています。どんなふうに見えるのかなと思い、外に出て窓を見てみると、さっきまで並んで景色を見ていたにゃんこに落ち着きがありません。どうしたのかと思ったら、窓からハチが入ってきて、にゃんこの注目を集めているのでした。
下の写真の画面右上に写っているのが、ハチです。ぐみちゃんも緊急発進して、キャットウォークから様子を見ています。
手前の三名は、向かって左から右に、迪彦、喜宣、祐ちゃん。
拡大写真です。ハチはこのすぐあとに無事出て行きました。
向かって左が祐ちゃん、右がよっちゃん(喜宣)です。
椅子の上で昼寝をしているのは隆志。
その下は裕ちゃん。
右はよっちゃん。
9月3日 土曜日
ある華僑の方から譲っていただいた1933年の陶板を出品いたしました。珍しいことに、エスペラントの書き込みがあります。
子供の夢 手彩色のテラコッタ 1933年のクリスマス・プレゼント
この書き込みを見たとき、書かれている意味はすぐに理解できましたが、何の言語かわかりませんでした。ロマンス語の一種であることは明らかでしたが、西ヨーロッパの言語ではありません。最初の字母にスラヴ語のような記号が付いています。私はルーマニア語の基礎知識がありますが、これはルーマニア語でもありません。困ってしまいました。
しばらく考えて、「1933年のクリスマスに贈られた」というこの書き込みがエスペラントであることに気付いた瞬間、何とも言えない悲哀を感じました。20世紀に入って33年目である1933年は、イエズス・キリストが救世を成し遂げられたときの年齢に因み、「購いの聖年」とされた年です。この年に祝われたクリスマスの贈り物に、エスペラントの書き込みがある…数年後には第二次世界大戦が始まるのに、何も知らない子供は頬杖をついて微笑んでいる…。アンティーク品を扱っていると、品物によって、思いがけない強い気持ちを呼び起こされることがあります。素朴なテラコッタによるこの陶板は、ここ数年で最も大きく気持ちを揺さぶられる品物でした。
9月1日 木曜日
ケーセン社のぬいぐるみを展示しているキャビネットの前を通り過ぎたとき、パンダの数が何だか増えているような気がしたので、戻って見てみると・・・
左は隆志(非売品)。右はアンネカトリン・メーラン作 「親子パンダ 184/500」 (93,240円)
↓
隆志が入っているのに気付かず、扉を閉めたようです。扉を開けて呼んでも、出て来ません。迪彦が参加して、にゃんこが却って増えてしまいました。
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