幼きイエズスの聖テレジア　薔薇のセンター・メダル　微笑みのガラス・ビーズのフランス製ロザリオ　全長 46 cm


ロザリオの全長　　46 cm

クルシフィクスを下にしてロザリオを吊り下げたときの、ロザリオ上端からセンター・メダル上端までの長さ　　31 cm

クルシフィクスのサイズ　　41.2 x 22.2 mm

ビーズの直径　　7 mm 前後


フランス　　1920年代後半から 1930年代頃

　1920年代あるいは30年代頃のフランスで制作されたシャプレ・ド・ラ・ヴィエルジュ（chapelet de la Vierge　聖母のロザリオ）。えくぼのような窪みのある紫色ガラスのビーズが美しい一品です。





　クルシフィクスはシンプルなラテン十字に別作のコルプス（キリスト像）を溶接しています。溶接はしっかりと施されており、緩み等の問題はありません。

　フランス語で「クール」（cœur　心臓、ハート）と呼ばれるセンター・メダルは立体的な薔薇を模（かたど）り、裏面にリジューの聖テレーズの半身像を浮き彫りにしています。薔薇は聖母の象徴であり、マリアの聖心にもあしらわれるゆえに、ロザリオのクールにふさわしい造形です。薔薇は聖テレーズの象徴でもあります。

　クールのサイズは突出部分を除いて 10 x 9ミリメートル、テレーズ像の高さは 7ミリメートル、聖女の顔は 2 x 1ミリメートルと小さなサイズですが、目鼻立ちは整い、手指やクルシフィクス、衣の襞など、細部に亙って丁寧に制作されています。聖女の後光を取り巻くように、高さ 0.6ミリメートル程の文字により、次の言葉がラテン語で刻まれています。

　　SANCTA TERESIA A JESU INFANTE　　幼きイエズスの聖テレジア





　ビーズは直径７ミリメートル前後のガラス製で、明るいアメシストの色をしています。主の祈りと栄唱のビーズ、天使祝詞のビーズに大きさの違いはありません。アメシストの色、あるいは紫色、すみれ色は高貴な色であるとともにイエズスの受難の色でもあり、「節度」「慎み」「熟慮」を表します。





　ビーズは手作りされているために、形と大きさは少しずつ異なっています。えくぼのような可愛らしい窪（くぼ）みがあって、一個一個が心静かに微笑んでいるように見えます。ビーズのほほえみは、1883年のペンテコステの日、病床にあった少女テレーズが幻視した「ほほえみの聖母」(la Vierge de sourire) を思い起こさせます。


（下・参考画像）　「微笑みの聖母」像を仕上げるマリ＝ベルナール修道士




（下）　リジューの聖テレーズのほほえみ




　リジューの聖テレーズ (Sainte Thérèse de Lisieux, 1873.1.2 - 1897.9.30) は、無原罪の御宿り（聖母マリア）、ジャンヌ・ダルクとならんでフランスの守護聖人とされています。いまだ第一次世界大戦の傷が癒えないフランスで制作された本品には、このうえもなく優しい聖母マリアと、「幼きイエズス」「聖顔」の小さき花に執り成しを願う真摯な気持ちが籠められています。

　本品は数十年前に制作された真正のヴィンテージ品ですが、古い年代にもかかわらず、新品のように良好な保存状態です。ガラス製ビーズはすべて揃っており、破損はありません。金属部分も磨滅は無く、細部までよく残っています。

本体価格　18,900円　販売終了　SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール（procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp）にてご注文くださいませ。




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