ルルドの聖母よ、我らのために祈りたまえ ゴシックのメダイ
直径 26.6 mm (突出部分を除く)
フランス 1900年頃
いずれの面にも四つ葉形と正方形を組み合わせたゴシック様式の枠を採用したフランス色の強いメダイ。500円硬貨と同じ大きさと厚みがあり、500円硬貨よりも重い立派なメダイです。アンティーク・ジュエリーのミル打を模した細工で飾られ、たいへんクラシカルな表情を持っています。写真ではアルミニウム製のようにも見えますが、実物は比重が重い金属でできており、重厚な雰囲気です。
12世紀に生まれた様式ゴシック (gothique) はもともと「ゴート族の」という意味で、ロマネスク(romanesque 「ローマの」)の対立概念です。「フランス」人の仕事、とも呼ばれますが、ここでいう「フランス」とはイール=ド=フランスを中心とするカペー王朝の支配地域のことであって、それゆえゴシックはローマの影響が少ない北フランスに成立した純フランス的様式といえます。
メダイ表(おもて)面にはロザリオを右腕に掛け、胸の前に両手を合わせて天を仰ぎ見るルルドの聖母の姿が浮き彫りにされています。1853年 3月25日、16回目の出現の際、少女ベルナデットが4回目繰り返して聖母に名前を問うと、聖母は目を天に向け、両手を胸の前で組んで、「わたしは無原罪の御宿りです」(Je suis l'Immaculee Conception.) と答えました。ここに浮き彫りにされているのは、そのときの聖母の姿です。聖母を囲むマンドーラ(mandorla 紡錘形の光背)には、次のフランス語が記されています。
Notre-Dame de Lourdes, priez pour nous. ルルドの聖母よ、我らのために祈りたまえ。
マンドーラはロマネスクにおいても見られ、ゴシック特有のものではありませんが、メダイの彫刻が三次元的な浮き彫りであるせいで、やはりゴシックの聖堂建築を連想させます。
メダイ裏面には聖母に捧げられたルルドのバシリカが浅浮き彫りで表現され、周囲に次の言葉がフランス語で刻まれています。
Basilque de Notre-Dame du Rosaire, Lourdes ルルド、ロザリオの聖母のバシリカ
本品は真正のアンティーク品ですが、古い時代のものであるにもかかわらず、たいへん良好なコンディションです。メダイの実物はやわらかい光沢があり、写真で見るよりもはるかに美しい品物です。
本体価格 11,800円
電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。
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