清澄な「マリアの青」によるエマイユ・シャンルヴェ ケルン、ドイツ・ルルド協会 ペンダントにもなる巡礼のピン 40.1 x 21.5 mm


縦 40.1 mm x 横 21.5 mm

ドイツ  20世紀中頃または後半



 三色のエマイユ・シャンルヴェ(仏 l'émail champlevé)による美しいアプツァイヒェン。「アプツァイヒェン」(独 Abzeichen)とは所属を示す徽章(きしょう、ピン)のことで、本品はドイツ・ルルド巡礼会が組織した巡礼団のものです。





 アプツァイヒェンの中央にはノートル=ダム・ド・ルルド(Notre-Dame de Lourdes ルルドの聖母)の立ち姿があしらわれています。胸の前に両手を合わせているのは、1858年3月25日、ルルドの聖母が十六度目に出現した際、ベルナデットに名を問われて、「わたしは無原罪の御宿りです」と答えたときの様子です。

 聖母の衣は時代によってさまざまな色に描かれます。19世紀の聖母の衣は白いのが特徴で、これは1854年12月8日、教皇ピウス九世が「無原罪の御宿り」をカトリック教会の正式な教義と宣言したことに影響されています。ルルドの聖母の姿はベルナデットにしか見えなかったわけですが、聖母の姿を図像化するに当たって衣の色を白としたのは、出現の年代が十九世紀半ばであったことと深く関連しています。

 聖母を取り巻く背景は透明感のある青に彩られています。この青には暗さやくすみが一切無く、すみれ色がかった華やかな色です。エマイユのガラスは胎(たい エマイユの下地となる金属)に融着しているので、当店の機器ではスペクトル分析ができませんが、本品のガラスの青色は銅やマンガンによる発色ではなく、コバルトによるスマルト、すなわち花紺青(はなこんじょう)のコバルト・ガラスであろうと思われます。花紺青のスマルトはサン=ドニ聖堂、ル・マン司教座聖堂、シャルトル司教座聖堂に残る十二世紀のステンド・グラスの青であり、「ブリュ・マリアル」(仏 bleu marial マリアの青、マリアン・ブルー)そのものです。





 聖母を囲む白色の帯には「ドイチャー・ルルド・フェアアイン、ケルン」(独 Deutscher Lourdes Verein, Köln ケルン、ドイツ・ルルド協会)と書かれています。ドイツ・ルルド協会はドイツ人巡礼者の便宜を図るためにケルンに設立されたカトリック団体で、1880年以来の長い歴史があります。

 最下部に彫られた "NDL" のモノグラム(仏 monogramme 組み合わせ文字)は、「ノートル=ダム・ド・ルルド」を表します。





 裏面には本品を制作した工房の名前と所在地が記されています。

  W. Biedermann, BN - Oberkassel  W. ビーダーマン ボン、オーバーカッセル





 本品は数十年前のドイツで制作された真正のヴィンテージ品ですが、古い年代にもかかわらず良好な保存状態です。裏側に取り付けられた針は滑らかで、問題なく布地に通ります。セイフティ・ロックの動作にも問題は無く、着用中に脱落する心配はありません。

 本品は縦長のデザインであり、裏側の針が縦方向に取り付けられています。それゆえ本品の裏側にチェーンまたはひもを通せば、ペンダントとして使うことができます。





本体価格 6,800円

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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