雅歌 4章 7節 「御身はすべてが美しい」 ロワール、プラディーヌ修道院製 図版番号 102
中性紙にエリオグラヴュール
12 x 7 cm
フランス 1940年代後半
若きマリアを描いたコンテ画あるいはパステル画風の作品を、エリオグラヴュールによって上質の中性紙に刷った小聖画。
「エリオグラヴュール」 héliogravure (英語では「ロトグラヴュア」 rotogravure)は、絵画の転写に適した高品位の印刷技術で、日本語で「グラビア印刷」と呼んでいるものにあたります。筆者は強度の近視で、「グラビア印刷」の網点が肉眼でよく判別できます。しかしながらこの聖画は、絵のタッチと紙質のせいか、ルーペを使っても網点が判別できません。本品の印刷品位は、エリオグラヴュールのなかでも最高度に優れています。
この聖画において、罪の無さを象徴する純白の衣を着て、純白のヴェールを被ったマリアは、自らに与えられた特別な役割に思いを潜め、祈りのうちに神と対話しています。聖画の下部には、「雅歌」のラテン語訳から
4章 7節を引用して、「トータ・プルクラ・エス」(TOTA PULCHRA ES ラテン語で「御身はすべてが美しい」の意)と書かれています。「トータ・プルクラ・エス」は、神に選ばれたマリアが罪を持たないという意味、すなわち「無原罪の御宿り」であるという意味に解釈されています。
表(おもて)面の左下には、「ロワール、プラディーヌ修道院 図版番号 102」(Abbaye de Pradines, Loire, no.
102) と書かれており、この聖画の原画がプラディーヌ(Pradines ローヌ=アルプ地域ロワール県)のベネディクト会女子修道院で描かれたことがわかります。プラディーヌ修道院は多数の美しい聖画で知られ、やはり美しい聖画制作で知られるジュアール修道院と関係が深い修道院です。
聖画の裏面に刷られた文字から、フランス東部、スイス国境に近い町ベルガルド=シュル=ヴァルスリーヌ(Bellegarde-sur-Valserine ローヌ=アルプ地域圏アン県)のサダグ社
(Imprimerie Sadag) で、この聖画が刷られたことがわかります。サダグ社は大きな印刷会社でしたが、2008年に操業を停止しました。
本品は数十年前に制作された真正のヴィンテージ品ですが、特筆すべき問題はありません。一箇所に小さな折れ跡がある程度で、十分に良好な保存状態です。
下記の価格には、小聖画だけでなく、商品写真に写っている額、マット、ベルベット、工賃、税も含みます。商品写真に写っている額が在庫していない場合、同じ価格の他の額をご用意いたします。また商品写真とは異なるデザインや色の額をご希望の場合、同じ価格の他の額をご用意いたしますので、お気軽にご相談くださいませ。
ベルベットの色は価格を変えずに変更できます。また価格が変わる可能性をお許しいただければ、どのような額でもご用意できます。
9,500円 (税・額装込み) 販売終了 SOLD
電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。
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