アール=ヌーヴォー様式による優雅な曲線デザイン 真珠のエパングル・ア・クラヴァット 全長 53 mm


曲線デザイン部のサイズ  mm  全長 53 mm

フランス  20世紀初頭頃



 およそ百年前のフランスで制作されたエパングル・ア・クラヴァット (épingle à cravate)。男女ともにお使いいただけます。





 本品の金属部分はブロンズに金めっきを施しており、三つの部材を組み合わせています。エパングル(ピン)の本体は、尖っていないほうの末端を直角に曲げて、真珠を載せるカップ状の台を溶接しています。台の周囲には別作の線細工を溶接しています。植物の蔓のように有機的な曲線を描く線細工は、左右非対称であり、典型的なアール・ヌーヴォー様式を示しています。





 カップ状の台には片穴のペルル・ド・ジャカンが取り付けられています。ペルル・ド・ジャカン (perle de Jacquin) はパリのロザリオ職人ジャカン (Jacquin) が 1680年頃に発明した古いタイプの模造真珠です。二十世紀半ば以降現在に至るまで作られている「マジョリカ真珠」は、真珠様(よう)光沢の塗料をガラス球の表面に塗布します。これに対して「ペルル・ド・ジャカン」は、魚鱗やタチウオの体表に由来するグアニンを、中空のガラス球の内側に塗布します。「ペルル・ド・ジャカン」は、フランス南部のオーヴェルニュ地方で 1920年代まで手作りされていました。

 ほとんどの「ペルル・ド・ジャカン」は両穴ですが、本品に使用されている「ペルル・ド・ジャカン」は片穴で、蝋は充填されていません。片穴の「ペルル・ド・ジャカン」は珍しく、私は初めて目にしました。

 「マジョリカ真珠」は完全な球形を容易に作れますが、「ペルル・ド・ジャカン」はガラス管を加熱してひとつひとつ手作りされるゆえに、形が歪(いびつ)になりがちです。しかしながら本品の「ペルル・ド・ジャカン」は完全な球形で、熟練した専門職人が作ったことがわかります。「ペルル・ド・ジャカン」としては最も高品質の作例といえます。





 「エパングル・ア・クラヴァット」(épingle à cravate) とはフランス語で「ネクタイ用のピン」という意味で、十八世紀中頃のイギリスで使われ始め、十八世紀末にフランスに伝わりました。十九世紀末以降は女性のスカーフ留めとしても使われるようになりました。上の写真はネクタイ留めとしての使用例を示したものです。写真に写っているエパングル・ア・クラヴァットは別の商品ですが、使い方は同じです。





 上の写真はパリのアクセサリー商 E. ブリエ (E. Boullier) による 1907年頃の広告で、数点のエパングル・ア・クラヴァットが掲載されています。この広告において、エパングル・ア・クラヴァットは女性向けアクセサリーとして扱われています。





 本品はおよそ百年前のフランスで制作された品物ですが、保存状態は極めて良好です。外観の点でも実用性の点でも、特筆すべき問題は何もありません。商品写真に写っていませんが、針先のカバーを無料でお付けします。





8,800円

電話 (078-855-2502) またはメールにてご注文くださいませ。




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