稀少品 ジャン・フランソワ・ポルテール作 「薔薇」 入手困難な美麗フォトグラヴュール 1880年代後半

Roses


原画の作者  ジャン・フランソワ・ポルテール(Jean François Portaels, 1818 - 1895)

パブリシャー  フィラデルフィア、ゲビー・アンド・カンパニー(Gebbie & Co., Philadelphia)


画面サイズ  325 x 246 mm



 ベルギーの画家ジャン・フランソワ・ポルテールが、自身がたびたび訪れ、滞在したこともあるモロッコの女性を描いた作品。彼女が着ている真っ白なドレスと、ドレスに刺繍された葡萄のつるは、大人になる前の少女の純潔を象徴します。





 彼女はなぜバラの花束にうっとりと唇を寄せているのでしょうか。彼女の眼差しはまるで夢見ているようにも見えます。

 ラテン語に "sub rosa" という表現があります。文字通りには「バラの下で」ということですが、「内緒で、内密に」という意味に使われます。英語の "under the rose"、ドイツ語の "unter der Rose" も同じ意味です。またフランス語で "découvrir le pot aux roses"(バラの壷を見つける)というと「秘密を探り出す」という意味です。古来ヨーロッパでは、バラは秘密の象徴でもあったのです。

 バラは愛の象徴でもあります。バラの花束に唇を寄せ、かぐわしい香りに包まれてうっとりとしている少女には、密かに好きな人がいるのです。大人になる一歩手前の少女の夢見るような眼差し。彼女はどんな女性へと成熟していくのでしょうか。


《原画の作者について》

 ジャン・フランソワ・ポルテール(Jean François Portaels 1818-1895)はベルギーの富裕な醸造家の家庭に生まれました。1842年にローマ大賞(Le Grand Prix de Rome)を受賞したあと世界各地を旅行し、1847年にゲント(ガン)のアカデミー総裁に就任します。1850年にブリュッセルに移って開設したポルテールの美術学校は、ベルギー美術の発展に大きな役割を果たすことになります。1878年にはブリュッセルのアカデミー総裁に就任しました。

 ポルテールは非常に多作な芸術家で、宗教画、庶民の日常生活を描いた風俗画、肖像画、上流階級を描いた絵、オリエントに題材を取った絵など、あらゆる画題の作品を残しています。とりわけ得意としたのはエキゾチックなオリエント(中近東)の女性を描いた作品です。

 ポルテールの絵の特徴は繊細な優雅さです。この作品はポルテールがもっとも得意としたオリエントの女性を描いており、彼の絵の特長が色濃く表れています。


《額装について》



 版画は未額装のシートとしてお買い上げいただくことも可能ですが、当店では無酸のマットと無酸の挿間紙を使用し、美術館水準の保存額装を提供しています。上の写真は額装例で、外寸 40 x 31センチメートルの木製額に、赤色ヴェルヴェットを張った無酸マットを使用しています。この額装の価格は 24,800円です。

 額の色やデザインを変更したり、マットを替えたりすることも可能です。無酸マットに張るヴェルヴェットは赤や青、ベージュ等に変更できますし、ヴェルヴェットを張らずに白や各色の無酸カラー・マットを使うこともできます。


 版画を初めて購入される方のために、版画が有する価値を解説いたしました。このリンクをクリックしてお読みください。





フォトグラヴュールの本体価格 38,000円 (額装別)

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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