カニヴェ
canivets
【上】 「ノートル=ダム・ド・ラ・クロワ 十字架の聖母」 エミール・ブアス・ジューヌ 図版番号不明
当店の商品
です。
カニヴェ (canivet) とは、カトリックの聖画をレース状の切り絵細工 (papier découpé) で飾った古い時代の信心具で、当初は主にカルメル会の修道女たちによって製作されました。カニヴェの素材として使われたのは、羊皮紙、犢皮紙(とくひし 死産した子牛の皮で作った紙)、紙、稀に種なしパンで、修道女たちは滑り止めのために表面を粗くしたフルシェット (fourchette) という薄い木の板にこれらの素材を置き、鵞ペンの先を削る小型ナイフ(カニフ)と小さなハサミを巧みに使って、聖画の周囲にレース状の切り絵細工を施しました。「カニヴェ」(canivet) という名称は、このナイフ(カニフ canif)に由来します。
木製や金属製の信心具に比べ、カニヴェは耐久性に劣るために失われやすく、特にレース状の部分が破損しやすいために、完品はたいへん稀少です。
カニヴェの歴史
当ウェブサイトでは、
第一部 「カニヴェ前史」
でカニヴェの起源を論じ、
第二部 「18世紀フランスにおけるカニヴェ」
、
第三部 「19世紀フランスにおけるカニヴェ」
でそれぞれの時代におけるフランスのカニヴェの形態的特徴を概説し、
第四部 「19世紀のフランス社会とカニヴェ」
で当時のフランス社会においてカニヴェが果たした役割を具体例に即して見たあと、18世紀と19世紀のカニヴェを比較考察して結語とします。
第一部 カニヴェ前史
第二部 18世紀フランスにおけるカニヴェ
第三部 19世紀フランスにおけるカニヴェ
第四部 19世紀のフランス社会とカニヴェ
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