20世紀初頭、シャルル・ペギーの巡礼をきっかけに巡礼地としての人気が高まったシャルトルのメダイ。
一方の面にはシャルトル司教座聖堂の身廊に安置されている黒い聖母、ノートル=ダム・デュ・ピリエ(Notre-Dame du Pilier 柱の聖母)が浮き彫りにされています。聖母は戴冠して女王の権威を表す笏(しゃく)を持ち、幼子イエズスとともに豪華な刺繍のある衣に包まれています。聖母子の周囲には次の言葉がフランス語で記されています。
Notre-Dame du Pillier, priez pour nous. ノートル=ダム・デュ・ピリエよ、我らのために祈りたまえ。
裏面には北西から眺めたシャルトル司教座聖堂ノートル=ダムが浮き彫りにされ、「シャルトル」(Chartres) と記されています。西側正面のファサードと、建築様式が互いに異なるふたつの塔が見えます。
古い年代にもかかわらず、メダイのコンディションは良好です。摩耗の程度もごく軽く、細部までよく残っています。