800シルバーで制作した初聖体のメダイ。同じ型から作られています。
表(おもて)面の中央には、両腕を広げて斜め下に降ろし、手のひらを前に向けた「無原罪の御宿り」の聖母と、聖母を取り巻く15個の星が浮き彫りにされています。
どちらのメダイも、聖母の浮き彫りがかなり磨滅しています。また片方のメダイは元々の環が摩耗して断裂し、別作の環に付け替えたために、800シルバーのホールマークがありません。二枚のメダイは双子の初聖体を記念するもので、メダイの裏面には
"T. P." 及び "M. P." のイニシアルと、1895年4月1日 (1er, avril, 1895)
の日付が彫られています。
800シルバーのメダイは高級品で、初聖体をはじめとする重要な出来事を記念して購入され、記念の日付や名前を刻印して、身に着けられることが多くありました。このメダイも元の所有者たちにとって大切な記念の品であり、肌身離さず持ち歩かれていたのでしょう。