稀少品 大きめサイズのブロンズ製 「ファティマのロザリオの聖母」 無限のミステリウムのメダイ 直径 23.2 mm


突出部分を除く直径 23.2 mm  最大の厚さ 3.2 mm  重量 6.1 g

20世紀中頃



 ファティマの聖母を浮き彫りにしたメダイ。「ファティマの聖母」のメダイは小品が多いですが、本品は十円硬貨とほぼ同じ直径で、3.2ミリメートルの厚みがあります。重量 6,1グラムは五百円硬貨よりも少し軽い程度で、手に取ると心地よい重みを感じます。サイズが大きめであることに加え、ブロンズ製である点も、「ファティマの聖母」のメダイには珍しい作例です。





 一方の面は、円形メダイの内側に設けたマンドルラ型(紡錘形)の空間に、ファティマの聖母の横顔を大きく浮き彫りにしています。ヴェールを被り、端正な横顔を見せるファティマの聖母は、ロザリオを持つ手を胸の前に合わせ、心静かに神に祈っています。軽く閉じたマリアの目、俯(うつむ)き加減の姿勢、軽く結んだ口許は、神と親しく対話しつつ魂の内奥へと沈潜する深い精神性をうかがわせます。

 「恩寵の器」であるマリアから発出する神の恵みは、マリアから放射する光の線条として表現されています。マンドーラの外縁に沿うように、「ノッサ・セニョーラ・デ・ファティマ」(Nossa Senhora de Fatima ポルトガル語で「ファティマの聖母」)と刻まれています。


 正面から撮影した写真を見てもよくわかりませんが、マリアの浮き彫りはたいへん立体的です。細部を捨象し、人物像を大胆なマッス(masse かたまり)として捉えた本品の表現手法は、ミニマリズムの強い影響を受けています。細部を追求するのではなく、むしろ最小限に切り詰めた表現によって一層豊かな内容を表そうとするミニマリズムは、宗教や神秘主義と無関係に�生まれた美術思想でありながら、キリスト教との間に本質的親和性を有します。ミニマリズム全盛期の20世紀半ばに制作された本品は、この美術思想とキリスト教との幸運な出会いによって生み出された幸運な作品といえましょう。


 聖母の出現を受けたファティマの三人の子どもたち、ルシア、ヤシンタ、フランシスコ


 裏面にはロザリオを授けるファティマの聖母と、聖母の周囲に跪(ひざまず)く三人の子どもたちを中心に、子供たちの羊や背景のバシリカまでもが、直径 13ミリメートルの円内に精緻な浮き彫りによって表現されています。群像を囲むように、「ノッサ・セニョーラ・ド・ロザリオ・ダ・ファティマ」(Nossa Senhora do Rosario da Fatima ポルトガル語で「ファティマのロザリオの聖母」)と刻まれています。メダイの下部には「ファティマ」(Fatima) の文字があります。





 本品は数年前に制作された真正のヴィンテージ品ですが、古い年代にもかかわらず保存状態は良好で、特筆すべき問題は何もありません。20世紀半ばという制作時期ならではの意匠は、簡素な表現のうちに無限のミステリウムを秘めて、天の栄光を思わせる金色の輝きを放っています。





本体価格 11,800円 販売終了 SOLD

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