20世紀前半にフランスで制作されたカシアの聖リタのメダイ。
表(おもて)面には聖リタが額に傷を受ける場面が浮き彫りにされています。聖リタが額に傷を受けたのは地上の修道院での出来事ですが、このメダイにおいては聖リタの周囲を童形の天使と雲が取り巻き、聖女が天上に属することを表しています。天使の頭部の直径はおよそ
1ミリメートルです。聖リタが左手に持つ薔薇は、真冬である一月に聖女の出身地ロッカポレーナにある両親の家の庭に咲いていたもので、聖女の象徴のひとつです。聖リタの浮き彫りの周囲にはラテン語で「聖リタ」(Sancta
Rita) と書かれています。
裏面にはイエスの象徴である葡萄と、聖母マリア及び聖リタの象徴である薔薇が浮き彫りにされ、次の言葉がフランス語で書かれています。
Sainte des impossibles, priez pour nous. 絶望的な状況にある人の守護聖女よ、我らのために祈りたまえ。
本品は数十年前のフランスで制作された真正のヴィンテージ品ですが、たいへん良好な保存状態です。雲が聖女を包み込む表(おもて)面の意匠は、観る者に優しく柔らかな印象を与え、どのような服装の時もご愛用いただけるペンダントになります。