モン=サン=ミシェル修道院尖塔上の聖ミカエル 金色の大天使 人像型メダイあるいはペンダント 25.5 x 18.7 mm


突出部分を除くサイズ 縦 25.5 x 横 18.7 mm

フランス  20世紀後半



 大天使ミカエルの人像型メダイあるいはペンダント。二十世紀後半のフランスで制作されたものです。

 本品はモン=サン=ミシェル修道院(L'abbaye du Mont-Saint-Michel)の尖塔上に立つ金色の大天使を模(かたど)っています。本品は大天使のみを表していますが、モン=サン=ミシェル修道院の尖塔上では、大天使は竜を踏みつけています。竜は悪魔の象徴ですが、修道院の彫像においては大天使に比べてかなり小さなサイズに作られています。大天使の名前ミカエルは、へブル語で「神の如き者」(羅 QUIS UT DEUS) を意味します。竜に比べて格段に大きく作られた大天使像は、神の意を体現する者の優位性を、視覚的明瞭さを以て示しています。





 モン=サン=ミシェル修道院の大天使はエマニュエル・フレミエ(Emmanuel Frémiet, 1824 - 1910)の作品で、パリ十七区のサン=ミシェル=デ=バティニョル教会(l'église Saint-Michel-des-Batignolles)の鐘楼、及びオルセー美術館にも同一の像があります。エマニュエル・フレミエは 1892年にフランス美術アカデミー会員に選ばれた高名な彫刻家で、この「サン・ミシェル像」以外にも、パリ、ピラミッド広場の「ジャンヌ・ダルク騎馬像」や、動物をテーマにした数々の作品によって知られています。




(上) Emmanuel Frémiet, "St. Michel", 1895, l'abbaye du Mont Saint-Michel フランスの古い絵はがき


 モン=サン=ミシェル修道院の大天使像は、1895年、パリのモンデュイ社(Maison Monduit et Bechet, Gaget Gauthier & Cie Sccrs, 25 rue de Chazelles, Paris)で鋳造されたもので、鋼鉄の表面を銅板で蔽い、金めっきを施してあります。大天使の身長は 2.8メートル、翼と剣の先端までを合わせると 4.5メートルの高さがあり、重量は 520キログラムに及びます。モンデュイ社はフランスからアメリカ合衆国に贈られた「自由の女神」("La Liberté éclairant le monde" par Auguste Bartholdi, 1886)像を鋳造したことでも知られています。




(上) ソクラ社における修復作業 出典 レサンシエル紙


 大天使像はモン=サン=ミシェル修道院の尖塔上、海面から百六十三メートルの高さに設置され、1897年に祝別されました。モン=サン=ミシェル修道院は海上の岩礁にあるため、大天使像の表面は潮風による劣化が激しく、1935年、1987年、2016年の三度に亙って修復されています。1935年の修復は尖塔上で行われ、1987年と 2016年の修復はヘリコプターで吊り下ろして行われました。2016年にはペリグー近郊マルサック=シュル=リル(Marsac-sur-l'Isle ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏ドルドーニュ県)のソクラ社(SOCRA)まで運ばれ、調査と修復が行われています。





 本品はフランスで制作されたヴィンテージ品ですが、保存状態は良好で、特筆すべき問題はありません。肉眼で見る実物は、写真よりも綺麗です。





3,800円 販売終了 SOLD

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