「竜を倒すミカエルと、モン=サン=ミシェル修道院」 超絶技巧のミニアチュール彫刻による極小サイズのメダイ 直径 10.1 mm
全体の直径 10.1 mm 八角形部分のサイズ 縦 6.5 x 横 6.5 mm
フランス 1940 - 50年代
サタンに止めを刺す
大天使ミカエルのメダイ。ごく小さなサイズであるうえに、花を模(かたど)った透かし細工となっており、一見したところたいへん可愛らしいメダイですが、高倍率ルーペまたは顕微鏡で拡大すると、悪魔にとどめを刺す大天使の迫力ある姿が彫られています。
悪魔サタンは本来「ルキフェル」あるいは「ルシフェル」(Lucifer 光り輝く者)という名前の優れた天使でしたが、神に逆らい、善性を欠く存在となってしまいました。本品の浮き彫りにおいて、サタンは翼ある竜の姿で表されています。サタンが「翼ある竜」の姿である、とは聖書のどこにも書かれていませんが、本品を制作したメダイユ彫刻家は、想像上の怪物バジリスクの姿に仮託して、サタンを表現しています。バジリスクは古典古代から伝わる伝説の蛇または竜で、西洋中世においては口から毒気を吐き出す有翼の竜と考えられ、恐れられました。
大天使は神の意思に逆らうことが無いゆえに、へブル語で「神の如き者」(羅 QUI UT DEUS) を意味する「ミカエル」という名前を持っています。本品に彫られたミカエルは大きな剣を振りかざし、まさにサタンに最後の一撃を加えようとしています。ミカエルの横には「サン・ミシェル」(SAINT
MICHEL フランス語で「聖ミカエル」の意)と書かれています。
上の写真に写っている定規のひと目盛は 1ミリメートルです。八角形の画面は縦横 6ミリメートルに過ぎません。このような小ささにもかかわらず、ミカエルの全身像は人体の正しい比例に基づき、大型の彫刻作品と同様の正確さで彫られています。ミカエルの顔には目鼻が、刀を握る手にはひとつひとつの指が判別できますが、これらの細部は数分の一ミリメートルのサイズで制作されています。ミカエルはサタンの頭部を見据え、狙いを定めて太刀を振り下ろそうとしています。
もう一方の面には
モン=サン=ミシェル修道院が浮き彫りにされています。浮き彫りの上に半透明ガラスをかけて神秘的な深み、奥行きを強調するのは
エマイユ・シュル・バス=タイユという技法ですが、ミカエルを彫った面に比べ、こちらの面は浮き彫りに著しく突出した部分が無いため、修道院全体が青色ガラス層の向こう側に消えゆくように見え、蜃気楼のような修道院をノルマンディーの海霧を通して垣間見る効果を挙げています。
上の写真に写っている定規のひと目盛は 1ミリメートルです。こちらの面の細密さも、もう一方の面に劣りません。
本品は数十年前のフランスで制作された真正のヴィンテージ品ですが、保存状態は極めて良好です。フランスのメダイユ彫刻にはその細密さに驚かされるものが多いですが、なかでも本品はメダイユとして最小クラスの作例です。私は強度の近視で、微小なものが裸眼で良く見えますが、サタンを見下ろすミカエルの顔を判別することはできませんでした。顕微鏡でしか見えないほどの細密さは、類品のなかでも群を抜いています。
本体価格 12,600円 販売終了 SOLD
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