後生動物(原生動物ではない動物)は、カンブリア紀よりも前に、遺伝子レベルで多様化した。後生動物の遺伝子が多様化した当初、後の時代の動物が持つ器官はまだ誘導・形成されていなかった。この時代の後生動物はいずれも蠕虫(ぜんちゅう ミミズのように這う生き物)のような外見で、高等には見えなかった。しかしこれらの蠕虫は、後の時代にさまざまな器官を形成して、さまざまな高等動物に進化してゆく大きな力を秘めていたのだ。
私たち哺乳類の体はどうやって進化してきたのだろうか。いくつかの器官について進化の歴史を探ってみよう。