跣足カルメル会の紋章
Les Armoiries des Carmes Déchaux





 上に示したのは跣足カルメル会 (Ordo Carmelitarum Discalceatorum, O. C. D.) の紋章です。

 盾形部分の中央には12世紀にカルメル会が発祥した地、カルメル山が天高くそびえています。山頂の十字架は跣足カルメル会の印として16世紀に付け加えられたものです。

 盾形部分に三つの星が描かれています。これはカルメル山の歴史を画する三つの時代を表しており、山の内部にある星はエリヤからヨハネに至る預言者の時代、第二の星はカルメル山に隠修士たちが住んでいた十字軍以前の時代、第三の星は聖アルベルトゥスの会則に従うカルメル会の時代を象徴します。また山のなかの星はいまだ現世にあってカルメル山の山頂すなわち天を目指すカルメル会員たち、天上の星は既に昇天し神に見(まみ)えて天上の福楽を教授するカルメル会員たちを、それぞれ表すともされています。

 金の冠は神の王国の象徴です。カルメルの王は神であり、カルメル会員は主にして王なるイエズス・キリストに変わらぬ忠誠を誓います。神への忠誠の模範となるのは聖母マリア、アビラの聖テレジア、十字架の聖ヨハネです。

 王冠の上で剣を握るのはエリヤの腕で、唯一の真なる神に対するエリヤの燃えるような愛を表します。エリヤはカルメル会員の模範であり、聖アルベルトゥスの会則にあるように、「霊の剣、すなわち神の言葉」を常に心に抱き、臨在し給う神を愛して生きることを教えています。

 王冠とエリヤの腕の上にある星は聖母マリアを表し、また従順、貞潔、清貧をはじめとするカルメル会会則の要諦を象徴します。

 全体を取り囲むリボン上には、カルメル会の理念が記されています。すなわち、「わたしは万軍の神、主に情熱を傾けて仕えます。」("Zelo zelatus sum pro Domino Deo exercituum") この言葉は下記の聖句に由来します。

     エリヤは答えた。「わたしは万軍の神、主に情熱を傾けて仕えてきました。ところが、イスラエルの人々はあなたとの契約を捨て、祭壇を破壊し、預言者たちを剣にかけて殺したのです。わたし一人だけが残り、彼らはこのわたしの命をも奪おうとねらっています。」 (列王記上 19章 10節 新共同訳)



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