稀少・高級品 「福者 幼きイエズスのテレジア」 列福記念の銀無垢メダイ 最も初期の肖像による大型の作例 直径 20.7 mm 1923年


突出部分を除く直径 20.7 mm

フランス  1923年



  1923年にリジューのテレーズが列福された際の記念メダイ。メダイ表(おもて)面の浮き彫りにおいて、テレーズは跣足カルメル会の茶色いヴォワル(voile ヴェール)とアビ(habit ハビット、 修道服)、白いコワフ(coiffe ウィンプル)とマントを身に着けています。新福者テレーズに執り成しを願うフランス語の祈りが、浮き彫りを取り囲んでいます。

 BIENHEUREUSE THÉRÈSE DE L'ENFANT JÉSUS, PRIEZ POUR NOUS.  幼きイエズスの福者テレジアよ、われらのために祈りたまえ。





 テレーズは没後二十六年目の 1923年に早くも列福されましたが、福者テレーズのメダイは、この段階で既に、薔薇が咲きこぼれるクルシフィクスを胸に抱き、メダイを見る者に向かってほほ笑む姿に定型化されます。しかしながら本品において、テレーズは薔薇のクルシフィクスを抱かずにまっすぐ前を見つめており、上の肖像画に基づいて制作された作品であることがわかります。下の肖像画は二十世紀初頭、遅くとも 1910年頃までには流布していました。





 本品のテレーズは頭の後ろに後光が表されていますが、この後光は多くの聖人に描かれる円盤状の後光とは違い、鋸歯状の輪郭を有します。メダイユ彫刻家はこの様式によって愛の光に柔らかい広がりを与え、「小さき花」に最もふさわしい形で聖性を表現しています。

 純度八百パーミル(八十パーセント)の銀を表すフランス造幣局のポワンソン(仏 poinçon 貴金属の検質印)が、メダイ上部に突出した環に刻印されています。このポワンソンは蟹(かに)を模(かたど)っています。





 純度八百パーミルの銀は、フランスの信心具に使われる最高級の素材です。1920年代において、銀製メダイは現代に増して高価でした。それゆえ銀無垢メダイはごく小さなサイズであるのが普通ですが、本品は突出部分を除く直径が二十ミリメートルを超えており、たいへん高価な品物であったことがわかります。

 テレーズが列福された 1923年は第一次世界大戦の終結から五年しか経っておらず、フランスはいまだ満身創痍の状態でした。しかしながらテレーズの列福、及び二年後の列聖は、第一次世界大戦というとりわけ大きな国難の後、現在に比べてずっと信仰深かったフランスの人々にとって、たいへん明るいニュースであったに違いありません。大きなサイズにも関わらず、惜しまずに銀を使った本品には、当時のフランスの喜びを映し出しています。





 メダイの裏面には百合を浮き彫りにしています。キリスト教の象徴体系において、百合は「純潔」「神に選ばれた身分」「神の節理への信頼」を表します。これらいずれの意味においても、百合はリジューのテレーズにふさわしい花といえます。





 リジューのテレーズはフランスのみならず世界でも最も人気がある聖人のひとりであり、この人のメダイ自体は決して珍しい物ではありません。しかしながらテレーズが「福者」(Bienheureuse) であったのはおよそ二年間であるのに対し、「聖人」(Sainte) とされてからは90年近くの年月が経っています。それゆえテレーズのメダイのうち 99パーセントは「聖テレーズ」のものであり、「福者テレーズ」のメダイはたいへん稀少です。





 本品は九十年以上前のフランスで制作された真正のアンティーク品ですが、古い年代にもかかわらず、保存状態は極めて良好です。突出部分にも磨滅は見られず、制作当初の状態を保っています。





15,800円

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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