「イエズス、マリア!」 聖ジャンヌ・ダルク 喊声と紋章の小型メダイ 直径 12.6 mm


上部の環を除く直径 12.6 mm

フランス  1920年代前半



 フランス救国の聖女とされるジャンヌ・ダルク (Jeanne d'Arc, c1412 -. 1431) は、第一次世界大戦の危機が高まった1909年4月18日、教皇ピウス10世により、パリ司教座聖堂ノートル=ダム(ノートル=ダム・ド・パリ)で列福され、第一次大戦後の 1920年5月30日、教皇ベネディクトゥス15世により、ヴァティカンのサン=ピエトロ聖堂で列聖されました。1922年には、教皇ピウス11世によって、トゥールの聖マルタンリジューの聖テレーズルイ9世等と並ぶフランスの守護聖人 (une patronne secondaire) とされました。

 本品はジャンヌが列聖され、フランスの守護聖人とされた1920年代に制作されたもので、「聖ジャンヌ・ダルク」のとしてはメダイとしては最初期の作例です。





 メダイの表(おもて)面には、髪を短く切り、騎士の甲冑を身に着けたジャンヌを、側面から捉えて浮き彫りにしています。殉教者を象徴するナツメヤシの葉が、ジャンヌの前に配され、聖女に執り成しを求めるフランス語の祈りが、メダイを取り巻くように記されています。

  Sainte Jeanne d'Arc, priez pour nous.  聖ジャンヌ・ダルクよ、我らのために祈りたまえ。





 本品の裏面には、「デュ・リス」(du Lys) 家の紋章が刻まれています。対ブルゴーニュ派戦争におけるジャンヌの目覚ましい活躍を評価したシャルル7世は、1429年頃、ジャンヌとその家族に貴族の地位と紋章を授け、「デュ・リス」と名乗ることを許しました。ジャンヌの紋章はフランスの色である青を背景に、フランスの象徴であるフルール・ド・リス(百合の花あるいはアヤメ文)の間に置かれた剣が王冠を支えるデザインで、下に示したアングルの作品「シャルル7世の戴冠式におけるジャンヌ」において、ジャンヌがまとっている陣中着の正面にも描かれています。


(下) シャルル7世の戴冠式におけるジャンヌ Jean-Auguste-Dominique Ingres, "Jeanne d'Arc au Couronnement de Charles VII", 1854, le Louvre, Paris




 紋章の周囲には、敵陣に突入する際にジャンヌが発した鬨(とき)の声「イエズス、マリア」(Ihesus Maria) が、15世紀のフランス語綴りで書かれています。ジャンヌを描いた図像において、「イエズス、マリア」の文字は、ジャンヌが掲げる軍旗にも記されます。


 本品は 1920年代のフランスで制作されたメダイですが、古い年代にもかかわらず、細部まで当時のままの状態でよく残り、真正のアンティーク品ならではの古色に覆われています。商品写真は実物の面積をおよそ70倍に拡大しており、表面の摩耗が容易に判別できますが、実物を肉眼で見ると金属光沢もあり、充分に綺麗です。古色を失わないために、本品にはクリーニングを施していません。新品同様にしたい場合は、ブラシに練り歯磨きを着けてこすってください。簡単にクリーニングできます。





本体価格 4,200円 販売終了 SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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