稀少品 聖クリストフを眺め、心安らかに行け アール・デコのブレスレット 30.5 x 13.1 mm


金属板のサイズ 横 30.5 x 縦 13.1 mm



 およそ百年前のフランスで制作されたアール・デコのブレスレット。諧調が異なる三色の青色ガラスを用いて、金属板にシャンルヴェ (champleve) のエマイユを施し、リボンを取り付けてブレスレットとしています。

 金属板の中央、一辺およそ11ミリメートルの正方形画面に、幼子イエズスを肩に乗せた大男聖クリストフ(聖クリストファー)の姿が浮き彫りにされています。クリストフのギリシア語形クリストフォロスは通常の意味の人名ではなく、「キリストを運ぶ人」という意味です。この名前に関連して、13世紀の聖人伝「レゲンダ・アウレア」には、次のような物語が書かれています。

 武人クリストフは世界で最も強い主君に出会うため、隠者の助言に基づいて渡し守をしていました。 ある日、小さな男の子を向こう岸に渡していると、男の子の体重は世界を背負っているのではないかと思うほど重くなりました。やっとの思いで向こう岸にたどり着いたクリストフが、世界を背負っているかと思うほどに重かったと男の子に言うと、男の子は「汝は世界を背負っただけでなく、世界を創造したキリストを背負ったのだ。わたしこそが汝の捜し求める王キリストである。」と答えて姿を消しました。

 中世以来、聖クリストフは旅人や乗り物に乗る人を事故から守る守護聖人として崇められ、聖クリストフの図像を見る者は、その日のうちに「悪しき死」(しかるべき儀式をせずに死んでしまう突然の死、事故死)に遭うことが無い、と言い伝えられています。このブレスレットのクリストフ像では、周囲に次の言葉がフランス語で記されています。

  Regarde St. Christophe, et va rassure.   聖クリストフを眺めて、心安らかに行け。

 「聖クリストファーの姿(絵や像)を見る者は、その日のうちに悪しき死に遭うことが無い」という言い伝えは、ロマン・ロラン「ジャン・クリストフ」の冒頭部分でも引用されています。




(上) 参考画像 聖クリストフの札 手彩色木版画 (南ドイツ、1423年) 家に貼るためのもの。絵の下部に書かれているラテン語は次のとおり。

  Christofori faciem die quacumque tueris, illa nempe die morte mala non morieris.   クリストフォロスの顔を見れば、その日は決して悪い死に遭うことがない


 本品の留め金はブロンズ製で、若葉とミル打ちの文様で飾られています。この留め金をスライドさせることにより、ブレスレットのサイズは無段階で調節することができ、あらゆる人の手首周りに対応しています。ブレスレット全体のコンディションは、エマイユのかかった金属部分、留め金、リボンともたいへん良好な保存状態で、特筆すべき問題は何もありません。現状のリボンは当時のままのオリジナルで、そのままでも十分に使用できますが、メダイユ本体とは違って消耗品ですから、新しいリボンに交換しても価値を減じることにはなりません。お好みの素材や色のものに換えて楽しまれるのも良いと思います。





本体価格 21,000円 販売終了 SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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