愛の炎に燃える聖心 悔悛のガリア エマイユ・プシュド=シャンルヴェによる小メダイ 13.7 x 8.8 mm


突出部分を含むサイズ 縦 13.7 x 横 8.8 mm

フランス  1890 - 1910年代



 ブロンズに二色のエマイユを施したとても小さなメダイ。フランス語で「カドリロブ」あるいは「クァドリロブ」(quadrilobe) と呼ばれるシルエットは、直接的には四つ葉のクローバーを表し、それとともに十字架を連想させる形でもあります。





 メダイの中央にはキリストの「サクレ・クール」(Sacré-Cœur 聖なる心臓、聖心)を真紅のガラスで描きます。上部に十字架を突き立てられた聖心は、茨の冠に取り巻かれ、人知を絶するあまりにも激しい愛ゆえに、炎を噴き上げて燃えています。

 小さなサイズゆえに見落としそうになりますが、本品はロマネスク期以来発達を続けたフランスのエマイユ技法、及びルネサンス期以来のメダイユ彫刻技法が生み出した高度な工芸品です。すなわち本品のエマイユは一見したところ「エマイユ・シャンルヴェ」のように見えますが、実際には聖心及びカドリロブの形に抜いた部品をメダイに重ね合わせ、くぼみの部分にガラスのフリット(粉)を入れて焼成する「エマイユ・プシュド=シャンルヴェ」の技法が使われています。聖心の背景は白色の不透明ガラスを使用しています。聖心部分はガラスが透明(半透明)であるゆえに、地板に細かい線条を刻んで装飾としています。この線条はビュラン(メダイユ・版画用彫刻刀)による彫金細工で、高倍率の顕微鏡で観察しても、たいへん丁寧な作業であることがわかります。





 本品は19世紀末から20世紀初頭のフランスで制作されました。この時代のフランスでは、神に対して過去に犯した罪を悔い改め、聖心に対して償いをする「悔悛のガリア」(GALLIA POENITENS) の運動が、19世紀中頃に引き続いて盛んに行われていました。本品は、フランス政治史、社会史、思想史、宗教史におけるこの時代の精神が、フランスならではの美術工芸分野であるメダイユとエマイユの姿を借りて、一枚の小さなメダイに形象化したものといえます。


 エマイユが分割されずにメダイ全体に一様に施されている場合、エマイユが大きな面積に亙って一挙に剥がれる場合があります。しかしながら本品のエマイユは複雑な形状の小さな面に施されているゆえに、現状の剥落はごくわずかであり、今後も大きく剥落する可能性はありません。安心してご愛用ください。

 なお現状でメダイ上部に外付けされている環はたいへん小さなサイズで、このままではチェーンの金具を通すことができません。ご希望により大きな金具に無料で付け替えます。お気軽にお申し付けくださいませ。





本体価格 6,300円 販売終了 SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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