モニク・リウ画 「嵐に遭うとき、海の星を見てマリアに祈れ」 聖ベルナールによるおとめなる御母への讃美 宣教の祈りの小聖画 フランス 1930年代頃


額のサイズ  145 x 105 mm

下部の余白を含む小聖画のサイズ  109 x 69 mm



 聖母子を刷ったフランスの古い小聖画。原画は中国人女性画家モニク・リウ(Monique Liu)によります。小聖画の表(おもて)面には、海原を眼下に、天上で幼子イエスを抱くマリス・ステッラ(羅 MARIS STELLA 海の星)、聖母マリアが描かれています。中国の衣装を身に着けた東洋的な顔立ちの聖母は、西洋の伝統的な図像と同様に左腕に幼子を抱いています。イエスは両腕を広げ、地上の人々に祝福を与えています。





 モニク・リウ画(Monique Liu, pinxit) の文字が聖画の右下にあります。"pinxit" はラテン語 "pingo"(描く)の完了形で、「(モニク・リウがこの絵を)描いた」という意味です。聖画の下に次の言葉がフランス語で書かれています。

  Dans la tempête... regardez l'etoile... Invoquez Marie.  嵐に遭うとき、海の星を見てマリアに祈れ。

 これはクレルヴォーの聖ベルナールによる説教「おとめなる御母への讃美」("In laudibus Virginis Matris", Homilia II, 17)からの引用です。


 モニク・リウ(Monique/Monika Liu Ho-Peh, 劉河北, 1928 - 2016)は河北省に生まれました。少女期に溥心畬と劉峩士に師事し、伝統的中国絵画の修業に励みました。溥心畬(溥儒, 1896 - 1963)は帝室と血縁がある画家ですが、モニクはこの師の下で三年間の修業を積み、風景、人物、花鳥を自在に描けるようになりました。

 モニクは後に台湾に移り、カトリックに改宗します。モニクは洗礼を授けてくれた劉宇聲神父、及び枢機卿でもあった剛恒毅大司教に薦められ、カトリック画家として生涯を捧げることを決心します。ローマに留学し、1958年に国立美術学校を卒業した後、モニクはヨーロッパとアメリカで何度も個展を開くとともに、台湾のシンチュ(新竹)教育大學、シカゴ美術館附属美術大学(1974年から)、台湾の輔仁大學(1996年から)、輔仁聖博敏神學院で教鞭を執りました。

 モニク・リウは質素な生活に甘んじつつ常に聖画制作に取り組む傍ら、カトリック信仰に関する著書や訳書も多数執筆しました。モニク・リウは 2016年12月31日に新竹のアトリエで亡くなりました。八十八歳でした。





 裏面には宣教信心会のための祈りが記されています。信心会はふたつあって、ひとつは教皇聖下直属宣教信心会(仏 Œuvre Pontificale de la Propagation de la Foi)です。教皇聖下直属宣教信心会は、非キリスト教国で働く宣教師のために祈り、少額の寄附を行います。もうひとつは教皇聖下直属使徒聖ペトロ信心会(仏 Œuvre Pontificale de Saint Pierre Apôtre)です。この信心会は、非キリスト教国における現地人司祭養成のための神学校建設を目指して、祈りと寄附を行います。





 本品は数十年前のフランスで刷られた真正のヴィンテージ小聖画ですが、良質な中性紙が使われているため、紙質の劣化は見られません。その他の点でも特筆すべき問題は無く、全体的にたいへん良好な保存状態です。本品は新品の木製額と赤のヴェルヴェットを使って額装しています。写真に写っている額は木製で、サイズは 14.5 x 10.5 センチメートルです。この額が在庫切れの場合、同等水準の額をご用意いたします。布地の色は青、ベージュ、黒に無料で変更可能です。下記は本体価格で、小聖画、額、布地、工賃を含みます。





8,800円 額装込

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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