イル・サッソフェラート作 「ラ・ヴェルジネ・アッドロラータ」 悲しみの聖母 美麗多色刷り石版による細密な小品 98 x 60 mm


聖画のみのサイズ 縦 98 x 横 60 mm

商品写真の木製額を含む全体のサイズ 縦 167 x 横 128 mm


イタリア  二十世紀中頃



 ウフィツィ美術館に収蔵されている聖母像、イル・サッソフェラート(Giovanni Battista Salvi da Sassoferrato, 1609 - 1685)の「ラ・ヴェルジネ・アッドロラータ」(伊 laVergine Addolorata 悲しみの聖母)を、細密な多色刷りで再現した小聖画。二十世紀半ばのイタリアで刷られた小品です。裏面は白紙です。





 聖母は赤い衣の上に青のマントを着、胸の前に手を合わせています。原画の青の顔料は、おそらくウルトラマリンです。ウルトラマリンはラピスラズリを砕いたもので、美しい青色の粉末ですが、油彩絵具として使うと色が暗くなります。これを避けるために鉛白と混合される場合が多いですが、イル・サッフェラートは鉛白をマントのいちばん手前にのみ使い、作品全体の色調を敢えて暗めに抑えています。これはいうまでもなく、この作品が「マーテル・ドローローサ」(悲しみの聖母)を描いているからです。







 本品を顕微鏡またはルーペで拡大して観察すると、画像を構成する粒子が極めて細密であることがわかります。本品は規則的に配列された網点を有さないので、古典的フォトグラヴュールまたはコロタイプに、三色の石版を重ねたものと思われます。

 上に示したのは本品(上)と現代の美術印刷(下)の比較です。二枚の写真は同じ倍率で、同等の面積を撮影しています。写真に写っている定規のひと目盛は、いずれも一ミリメートルです。二枚の拡大写真を比べると、本品が現代の美術印刷と比較にならない細密なテクスチャを有することがわかります。





 本品は木製額と濃いブルーのベルベットで額装してあります。商品写真の撮影時には、反射を防ぐために前面のガラスを取り外しています。聖画は粘着テープ等で固定していませんので、いつでも取り出すことができます。

 本品は良質の中性紙に刷られているため、酸性紙のような劣化は起こらず、今後も起こりません。数十年前にイタリアで刷られた聖画ですが、たいへん良好な保存状態です。特筆すべき問題は何もありません。





6,800円 (聖画、額、ベルベット、工賃、税すべて込み) 販売終了 SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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