王を見分けるジャンヌ・ダルク
Joan of Arc
Recognizes the King
エッチング 1882年
原画の作者 ディオジェーヌ・ユリス・ナポレオン・メヤール (Diogene Ulysse Napoleon Maillart, 1840 -
1926)
画面サイズ 縦 203 mm 横 132 mm
会ったことはもちろん肖像画を目にしたこともない王太子シャルルを少女ジャンヌが一目で見分けるシーン。
フランク王国を築いたクローヴィスが西暦496年にランスの聖堂で洗礼を受けて以来、フランス国王の戴冠式(国王塗油の秘蹟)はランスで行なわれる慣わしでした。
しかしシャルル6世が亡くなった当時、ランスはイングランド側の手に落ちていたために、王太子シャルルは正式に戴冠できないまま各地を転々とし、1428年にはオルレアンの南西150kmにあるシノンに来ていました。
迷わず自分に話しかけたジャンヌを試すように、シャルルは「王太子は私ではない。この人だよ。」と傍らの貴族を指差したといいます。
しかしジャンヌは「いいえ。あなたこそが王太子様です。あなたをランスにお連れし戴冠させるために、神は私を遣わされました。」ときっぱりと答えたそうです。
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