ラファエロ・サンツィオ作 「アテネの学堂」 アルバート・ヘンリー・ペインによるスティール・エングレーヴィング ニュー・ヨーク、ゼルマー・ヘス 1860年代

School of Athens


原画の作者 ラファエロ・サンツィオ(Reffaello Sanzio, 1483 - 1520)

版の作者 アルバート・ヘンリー・ペイン(Albert Henry Payne, 1812 - 1902)


版元 ニュー・ヨーク、ゼルマー・ヘス(Selmar Hess, New York)


画面サイズ  縦 152 mm  横 212 mm



 ヴァティカン宮殿の「署名の間」を飾るあまりにも有名なフレスコ画、「アテネの学堂」(Scuola di Atene 1509~1510年に製作)を写したエングレーヴィング。27歳のラファエロが描いたこの作品はイタリア・ルネサンスのひとつの頂点であり、人類の遺産です。


 中央のふたりの人物はイデア界の象徴としての天を指し示すプラトンと、手のひらを地上に向けるアリストテレスです。ふたりは「真に存在するものとは何か。物の本質はどこに存在するのか」という哲学の議論をしています。

 プラトンから左側に少し離れて論議しているのはソクラテス。ずっと左手前で月桂冠を戴いて書物を書いているのがエピクロス。その左側に横顔が見える老人はゼノン。エピクロスの右側で弟子に囲まれて書物を書いているのがピタゴラス。それを左側からのぞき込んでいるアラブ人はアヴェロエス(イブン・ルシュド)。ピタゴラスの右側で書物を手に立つのがパルメニデス。机に頬杖をついているのがヘラクレイトス。階段に寝そべっているのがディオゲネス。画面右手前で地面に図形を描いているのがエウクレイデス。後ろ向きで球体を持つのがプトレマイオス。彼と向かい合っているのがゾロアスター。プトレマイオスの右隣でこちらを向いているのはラファエロ自身です。またソクラテスの向かい側にはアレクサンドロス大王がいます。アレクサンドロスは学者ではありませんが、アリストテレスがアレクサンドロスの家庭教師であったのでこの絵に登場しています。

 右上の壁のくぼみには学芸の神ミネルヴァの像、左側のくぼみには理性と調和の神アポロの像があります。


 署名の間には書かれていませんが、このエングレーヴィングの上部には "RAPHAEL SANTIUS PINXIT IN AEDIBUS VATICANIS" との銘があります。ラテン語で「ラファエロ・サンツィオがヴァティカンの建物に(この絵を)描いた」との意味です。


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