キリストの御体を食べるという至福を、天上の金色で表した初聖体記念の碗皿。カップの内側全体と持ち手、受け皿の中央部を除く上面全体に金彩が施され、小さめのサイズながらたいへん美しく豪華な一品です。
カップを右手で持つと手前に来る面に、イエズス・キリストから聖体を受ける少年の姿を描いたメダイヨン(円形の画面)が配され、「初聖体記念」(souvenir
de première communion) とフランス語で書かれています。メダイヨンの両脇には、聖母の象徴であり純潔の象徴でもある白百合が描かれています。これらの染付はすべて手作業により丁寧に行われています。カップの反対側には何も描かれていません。
この碗皿は真正のフランス製アンティーク品ですが、ひび、欠損、絵や箔の磨滅などの特筆すべき問題はいっさいありません。写真で識別できませんが、通常の使用に伴って、金塗りの部分にいくつもの小さな疵(きず)が付いています。古いものであるにもかかわらず、全体的な保存状態はきわめて良好です。