大天使ガブリエル
Archangel Gabriel
(上) Fra Angelico,
The Annunciation, late 1430s, fresco, Museo di San Marco, Florence
ガブリエルは神の御前にいる最高位の天使のひとりで、ミカエル、ラファエル、ウリエルとならぶ大天使です。ガブリエルという名前は「神の力強き者」という意味です。
旧約聖書において、大天使ガブリエルはダニエル書8章及び9章に初出し、預言者ダニエルに幻視の意味を解き明かします。新約聖書において大天使ガブリエルは、洗礼者ヨハネの誕生をその父ザカリアに予告し(ルカによる福音書
1: 5 - 25)、またイエズス・キリストの誕生を聖母マリアに予告します(同福音書 1: 26 - 38)。
【ルカによる福音書 1: 26 - 38 新共同訳】
六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。
天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」
マリアは天使に言った。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。神にできないことは何一つない。」
マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去って行った。
大天使聖ガブリエルは郵便や放送に携わる人の守護聖人です。ローマ・カトリックにおける聖ガブリエルの祝日は9月29日で、聖ミカエル、聖ラファエルと同じです。
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