子供たちの聖母よ、我らのために祈りたまえ　シャトーヌフの聖母とバシリカ　直径 15.2 mm


突出部分を除く直径　15.2 mm

フランス　　1920年代

　シャトーヌフ＝シュル＝シェール（Chateauneuf-sur-Cher　サントル地域圏シェール県）にあるラ・バジリク・ノートル＝ダム＝デ＝ザンファン（La basilique Notre-Dame-des-Enfants　子供たちの聖母）の稀少なメダイ。このバシリカの聖母像、ノートル＝ダム＝デ＝ザンファンが 1923年8月26日に戴冠した際に鋳造されたものであろうと思われます。ノートル＝ダム＝デ＝ザンファンは、子供、家族、教育関係者の守護聖女です。





　メダイの表（おもて）面には子供たちに取り囲まれたノートル＝ダム＝デ＝ザンファンを浮き彫りにしています。聖母は戴冠し一段高い台の上に立っていますが、頭に後光も無く、優しい仕草で子供たちを慈しんでいます。子供たちもまったく物怖（お）じせずに聖母に寄り添い、腕を伸ばしています。群像の足下にある雲は、聖母が戴冠して雲の上に立つ天の元后、栄光の聖母であることを示していますが、通常の図像における威厳ある栄光の聖母とは違って、たいへん親しみやすい姿に表されています。聖母と聖母に群がる子供たちを取り囲むように、優しいノートル＝ダム＝デ＝ザンファンに執り成しを願う祈りの言葉がフランス語で記されています。

　　Notre-Dame des Enfants, priez pour nous.　　子供たちの聖母よ、我らのために祈りたまえ。

　1861年にシャトーヌフ＝シュル＝シェールに赴任した教区司祭デュクロ(Ducros)師は、老朽化した教区教会を建て直すためにフランス全土の子供たちに献金を呼びかけましたが、献金とともに送られてきた10歳の女の子からの手紙に、「ノートル＝ダム＝デ＝ザンファン（子供たちの聖母）」に執り成しを願って祈ったと書かれていたことがきっかけで、子供を守り、執り成したまうノートル＝ダム＝デ＝ザンファンへの信心が広まりました。





　裏面にはノートル＝ダム＝デ＝ザンファンのバシリカが精緻な浮き彫りで表され、周囲に「シャトーヌフ＝シュル＝シェールのバシリカ」(Basilique de Chateauneuf-sur-Cher) と記されています。バシリカの定礎が行われたのは1869年で、完成したのは1886年です。1896年には教皇レオ13世がこの聖堂を訪れ、1898年に献堂式が行われました。

　このメダイは肉眼で見ても気づかない程度の軽い摩耗が表面の突出部分にがありますが、細部まで良く残っています。百年近く前のアンティーク・メダイとしては十分に良いコンディションです。

本体価格　5,800円

電話 (078-855-2502) またはメール（procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp）にてご注文くださいませ。




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