柔らかで精緻な浮き彫りによるルルドの聖母　アール・デコの小さなメダイ　15.4 x 13.3 mm


突出部分を含むサイズ　縦 15.4 x 横 13.3 mm

フランス　　1910 - 30年代

　柔らかいタッチの浮き彫りが魅力的な「ルルドの聖母」のメダイ。八角形のすっきりとしたシルエットは、アール・デコ様式に基づきます。





　表（おもて）面はヴェールを被ったルルドの聖母の横顔を表します。ヴェールは「祈り」すなわち「神との対話」の象徴です。

　ベルナデットの証言によると、ルルドに現れて「無原罪の御宿り」と名乗った女性は、十代半ばの少女でした。本品の浮き彫りにおいて、歳若いマリアは目を閉じ、神と対話に沈潜しています。信仰深い少女マリアは、常に近しい関係にある神に、自らが原罪を持たずに生まれて来たこと、メシアの受胎を告知されたことの意味を問いかけています。





　裏面はマサビエルの岩場における聖母出現の場面を表しています。マリアは右腕に十五連のロザリオを掛け、胸の前に両手を合わせています。ベルナデットはヴェールを被り、マリアの前に跪いています。二人の間には小さな流れがあり、ごつごつした岩場の様子も写実的に表されています。左端にフランス (FRANCE) の刻印があります。





　上に写真に写っている定規のひと目盛は 1ミリメートルです。八角形の縦横はわずか 13ミリメートルに過ぎませんが、本品の彫刻をルーペで見ていると、あまりの精緻さと立体性にメダイのサイズを忘れます。 本品の浮き彫りは柔らかいタッチと細部の精緻さを見事に両立させており、メダイユ彫刻が発達したフランスならではの、優れた作例であることがわかります。





　本品は八十年以上前のフランスで制作された真正のアンティーク品ですが、古い年代にかかわらず、きわめて良好な保存状態です。特筆すべき問題は何もありません。真に歳月を重ねた品物だけが獲得し得る美しいパティナ（古色）が、メダイの表裏を均一に被っています。

本体価格　4,500円　販売終了　SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール（procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp）にてご注文くださいませ。




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