19世紀末から 1930年代の初めにかけてフランスで活躍し、数々の美しい作品を残したイタリア出身の彫刻家、O. リュフォニー (O. Ruffony)
の手によるメダイ。メダイの片面に修道女姿の聖ベルナデットを、もう片面には修道女になる前の聖女を肉厚の浮き彫りで表しています。どちらの面においても、聖女の口許にはかすかな微笑みが湛えられており、あたかもルルドの聖母の微笑みの反映のようです。
修道女姿のベルナデットの周囲には、次の言葉がフランス語で記されています。
Sainte Bernadette, priez pour nous. 聖ベルナデットよ、我らのために祈り給え。
メダイ上部の環には、800シルバーを示すフランスのホールマーク(蟹)と、このメダイを鋳造した銀製品メーカーの刻印があり、「フランス」(FRANCE)
の文字が読み取れます。
俗人姿の聖女の周囲には、次の言葉がフランス語で記されています。
Sainte Bernadette Soubirous, priez pour nous. 聖ベルナデット・スビルーよ、我らのために祈り給え。
聖女の左肩近くに彫刻家のサイン (Ruffony) が刻まれています。
(下) 参考写真 聖母の出現を受けた当時の少女ベルナデット
本品はまったく摩耗しておらず、新品同様の保存状態です。稀少な記念メダイである上に、これほど良好なコンディションのものを再度入手することは、おそらく不可能です。