フランチェスコ会の修道服に身を包んだふたりの聖人、アシジの聖フランチェスコとパドヴァの聖アントニウスを浮き彫りにしたメダイ。フランスにあった大きめのサイズのメダイで、手に取ると心地よい重みがあります。
一方の面には祈祷の際に幼子イエズスの幻視を体験するパドヴァの聖アントニウスが、浮き彫りで表されています。幼子イエズスは微笑んで聖人に手を伸ばし、聖人は幼子を愛しそうに抱き寄せています。聖アントニウスの周囲にはラテン語で次の言葉が刻まれています。
SANCTE ANTONI DE PADUA, ORA PRO NOBIS. パドヴァの聖アントニウスよ、我らのために祈りたまえ。
もう片方の面にはクルシフィクス(キリスト磔刑像)を愛しげに抱くアシジの聖フランチェスコが、浮き彫りで表されています。聖フランチェスコの周囲にはラテン語で次の言葉が書かれています。
SANCTE FRANCISCE DE ASSISI, ORA PRO NOBIS. アシジの聖フランチェスコよ、我らのために祈りたまえ。
このメダイは表面が摩耗しています。平和を愛するふたりの聖人は、二度の世界大戦に傷ついたフランスで、数知れぬ祈りを呼吸してきたのでしょう。