一点もの イエスと共に聖母に抱かれる子供 不透明水彩による愛すべき小品
聖画の直径 5.7センチメートル
フレームの直径 11センチメートル 厚さ 2.3センチメートル
フランス 20世紀前半または中頃
「アール・ポピュレール」(l'art populaire 民衆芸術)のジャンルに属する美しい小品。良質の中性紙に、グワッシュ(不透明水彩絵の具)を使って描かれています。
聖画には幼子イエスと共に聖母に抱かれる幼児が描かれています。共に目を閉じた聖母とイエスは、愛(いと)しくてたまらない様子で幼児を抱き、頬を寄せています。幼児はイエスと聖母に顔をうずめて甘えています。
聖母は赤の衣に青のマントを羽織っています。聖母のマントは子供とイエスを共に被い、この二人を同じように庇護しています。聖母子の両側では、二本の白百合が香り高い花を咲かせています。ここに百合が描かれている意味は、額の裏面に手書きされた言葉を読むと明らかです。
Marie considère comme son fils tous ceux que la grâce divine unit à Son
Fils. S. Ambrogio 神の恩寵が御子イエスに結び付けるすべての人を、マリアはわが子と見做し給う。 聖アンブロシウス
百合は聖母の象徴であるとともに、神の摂理の象徴でもあり、神による選びの象徴でもあります。この聖画においても、百合は聖母の愛を表すとともに、子供が神の摂理によって生まれてきたこと、また神がその恩寵によって子供を選び、イエスに結びつけ、聖母に委ね給うたことを表していることがわかります。聖母子の両側に咲く二本の百合は、一方が幼子イエス、もう一方が聖母子に抱かれる子供を表しているのでしょう。
額はフランスに特有の意匠に拠るもので、木を轆轤(ろくろ)挽きし、艶消しの金色に塗っています。ガラスは平坦なものを使用しています。
本品は数十年前のフランスで、手描きにより一点のみ制作された作品です。古い年代にもかかわらず保存状態は極めて良好で、特筆すべき瑕疵(かし 欠点)は何もありません。
本品は一見したところ素朴な筆致によりつつも、画風は十分に細密です。「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである」(マルコ
10: 14)と語られた神が、幼い子供へ向け給う限りない愛が、聖母子の優しい表情に見事に形象化されています。美術館が収蔵するような高名な芸術家の作品と比べても、市井の人々の信仰心を却って活き活きと感じさせてくれるのは、「アール・ポピュレール」の大きな魅力といえましょう。
本体価格 21,000円 販売終了 SOLD
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