4月12日 日曜日

 在宅で仕事をする社員の様子。どうしてもこうなりますよね。










 荷物が届きました。中身はねこでした。(うそ)

 やよいちゃん


 ぐみちゃんも届きました。




4月4日 土曜日

 ねこ室は今日も元気に営業中です。 下の写真で向かって左側に移っているのは、ツキノワグマではなくて、すみちゃん(澄雄)です。右側はともちゃん(智彦)です。







 京急三崎口駅に、人懐こいにゃんこがいました。撫でさせてくれます。







 神戸の湊川公園に楠木正成の騎馬像があります。1935年に設置されたブロンズ像で、以前は同公園の別の場所にありましたが、いつの間にか公園南端に移設されていました。新しい設置場所は以前よりも目立ちます。

 楠木正成は圧倒的に不利な状況のなか、討ち死を覚悟のうえで数百騎を率い、優勢な足利軍に立ち向かいました。楠木正成が勇敢であったことは確かですが、近代が評価したほど卓越した指導者であったかどうかはわかりません。仮に勇敢さのみを尺度に評価するとしても、楠木正成と同様に勇敢な武人は他にも大勢いたはずです。数ある武人のうちで特にこの人を選んで顕彰するのは、個人の勇武を称賛するためではなく、「南朝が正(正統)、北朝が閏(じゅん 非正統)」と決めつける朱子学あるいは宋学的史観に基づきます。

 フランスのマルクス主義哲学者アンリ・ルフェーヴル(Henri Lefebvre, 1901 - 1991)は、「形式論理学と弁証法論理学」の緒言において、イデオロギーを「すべての現実に優先する思考の枠組み」と規定しました。イデオロギーに合わない現実があるならば、現実の方が間違っていると考えられます。またイデオロギーに従って演繹的に考えれば、未来に起こるべきことも分かります。現実から遊離した朱子学・宋学の史観、及びそれに基づく水戸史学の史観は、まさにアンリ・ルフェーヴルが言うイデオロギーに他なりません。そして太平洋戦争の敗戦により、この史観の破綻は誰の眼にも明らかになっています。

 特定のイデオロギーをレゾン・デートル(存在理由)とする作品は、拠って立つイデオロギーの破綻が明らかになれば、速やかに撤去されるのが通例です。第三帝国の芸術作品やソヴィエト連邦のレーニン像は、いまはもう街角で目にすることがありません。それに比べて湊川の楠木正成像が撤去もされず、却って以前よりも目立つ場所に移設されたのは、現代日本における思想の不在、あるいは思考の放棄を証明しています。

 現実から遊離したイデオロギーに縛られているよりも、思想が無い方がずっとましです。実際のところエネルギー、物質、ウイルス、生物の進化に、思想など不要でした。それでもこれほどまでに思想が欠落していると心許ない気がします。極端な言い方をすれば、私は商売人ですから、思想などより儲かることのほうが百千倍も大切だと考えています。しかしながら歴史から学ばない人たちが、現実から遊離した水戸史学のような史観を復活させた場合、平和が断絶するかもしれず、そうなれば商売どころではなくなります。以前よりも目立つ楠木正成像を目にしたとき、私はそう考えて、少なからず憂鬱になりました。



 話題を変えます。息子が先日中学校を卒業して、無事に就職が決まりました。本人がいちばん喜んでいますが、私もほっとしています。私自身は相変わらずの毎日です。資料として読む本は英語やフランス語が多いですが、最近は日本語の本もよく読むようになりました。いまは病理学と抗体医薬の本を読んでいます。昨日は日本語で書かれた本を十冊買いました。数論の本を一冊、医学の本を三冊、地学の本を一冊、気象学の本が一冊、言語学の本が二冊、宗教学の本が二冊。私は本の読み過ぎで死ぬんじゃないでしょうか。

 このところ毎日中学生に勉強を教えています。いちおう英語を教えることになっているのですが、話がすぐに脱線して、中学英語から離れてしまいます。今日はドイツ語と植物学を中心に講義しました。前回はギリシア哲学を中心に、神社の建築様式の話や宗教学の話、ラテン語とギリシア語の話をしました。その前は遷移元素と宝石学の話でした。フィボナッチ数や自然対数についても、近いうちに話そうと考えています。対数については先日少しだけ話しました。中学生は毎日通ってきて、二時間たっぷり楽しんでくれています。中高生の授業料は月極で 16,000円です。

 大人向けの講座も実施しています。もうすぐラテン語講座を開講いたします。




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