1947年、まさにゴールデン・エイジ(黄金時代)を迎えようとするアメリカで生まれた贅沢な宝飾時計。おそらく一点ものとして製作された時計です。
時計の両端は末広がりとなったユニークな形で、ゴージャスなボリューム感もありますが、すっきりとして飽きが来ません。この時計は側面から見ても美しく、優美なアーチを描くクリスタルをはじめ、それぞれのパーツに見られる幾何学的なデザインは、上質なアール・デコの香りがします。
12時側と6時側に2石ずつ嵌め込まれているのは、本物のダイヤモンドです。ダイヤモンドはシングル・カットで、ダイヤモンド特有の輝きを放ちつつも、現代のラウンド・ブリリアント・カットのようにギラギラしませんから、普段使いが十分に可能です。
この時計が製作された当時、質の良い時計の価格は、ケースがベース・メタル製であっても、初任給の3カ月分に相当しました。ケースが金無垢であれば、それだけでもずいぶん贅沢な品物といえますが、この時計の場合はさらにバンドまでホワイト・ゴールドで出来ています。金属製バンドは柔軟性に欠けるイメージがありますが、この時計のスネーク・バンドには紐(ひも)のような柔軟性があり、手首で優雅な曲線を描いてくれます。金は摩耗に弱いので、細い針金を編んだコード・バンドは耐久性の面で問題がありますが、スネーク・バンドであれば優雅さと耐久性を兼ね備えます。現状の長さは
16センチメートルあまりです。サイズ変更はご相談ください。
搭載している手巻ムーヴメント、ブロバ・キャリバー5ABは、ルビーを17個使用した「ハイ・ジュエル」の高級機で、各社が競って採用した信頼性の高いスイス製ムーヴメント、ア・シールド社のキャリバー1012を改造したものです。当店には部品のストックも豊富ですので、安心してご愛用いただけます。
竜頭(りゅうず)は当店にて青い石付きのものを取り付けてみました。お好みにより、石が付かない普通の竜頭に付け替え可能です。
時計は女性の引き立て役です。良い時計を普段使いするという「必要な贅沢」によって、常に上質の時間を身にまとう素敵な女性であっていただきたいと考えています。