ヨンガー・エ・ブレッソン 《セルニー ローズ・ゴールド》 しっくりと肌になじむ大人の金色 上質のカクテルのようなフランスの薫り 直径 37ミリメートル 新品
ヨンガー・エ・ブレッソン(Yonger & Bresson)は 1975年にパリで商標登録され、現在はフランスのアンブル社(MONTRES
AMBRE S.A.)が展開する時計ブランドです。本品はアンティーク品ではなく、当店がアンブル社から直輸入した新品で、ヨンガー・エ・ブレッソンが独自に開発した自社製オートマチック・ムーヴメント、アンブルMPB
1000(AMBRE MPB 1000)を搭載しています。
ヨンガー・エ・ブレッソンは自社製ムーヴメントを搭載した機種にフランスの城の名前を付けています。セルニー(Cerny イール=ド=フランス地域圏エソンヌ県)はパリの南四十一キロメートルにある町で、シャトー・ド・ヴィリエ(le
château de Villiers)と呼ばれる城を有します。シャトー・ド・ヴィリエは元の名をヴィリエ=ル=シャテル(Villiers-le-Châtel)といい、1006年に記録を遡ります。
時計内部の機械をムーヴメントといいます。またムーヴメントを保護する金属製の容器(時計の外側)をケースといいます。本品のケースはステンレス・スティール製で、ベゼル側にはローズ・ゴールドめっきを施し、裏蓋はステンレス・スティールのままとしています。丈夫で美しく、アレルギーも起こしにくいステンレス・スティールは、時計ケースの素材として優れています。
ケース裏蓋はねじ込み式で、中央部分がガラス窓となっており、回転錘(かいてんすい ローター)の動作や、規則正しい天符(てんぷ)の振動を見ることができます。回転錘と裏蓋のベゼル部分には、ヨンガー・エ・ブレッソンの王冠マークが彫られており、ローター真(回転錘の軸)の末端にも王冠を模(かたど)る装飾が見られます。
裏蓋のベゼルにはファブリケ・アン・フランス(仏 FABRIQUÉ EN FRANCE フランス製)、エタンシュ・ア・トロワ・バル(ÉTANCHE
À 3 BARS 三気圧防水、30メートル防水)、サフィール(仏 SAPHIR サファイア)、トゥタシエ(仏 TOUT ACIER 鋼製ケース)の文字、及び本品の品番(YBD8524)が刻まれています。
サファイアの表記は、本品の文字盤側の風防、いわゆるガラスが、人工サファイアでできていることを表します。人工のサファイアは天然のサファイアと同じ物質で、モース硬度「九」と引っかきに対して非常に強く、めったなことで瑕(きず)がつきません。サファイア製風防は高価ですが、瑕がつかないのは大きな利点です。
時計ムーヴメントにおいて、輪列(カナと歯車の列)を所定の位置に保持するための大きな板状部品を、日本語で受け、フランス語でポン(仏 un pont 橋)、英語でブリッジ(英
a bridge 橋)といいます。本品の受けは小さな同心円状装飾で覆い尽くされています。この装飾をフランス語でペルラージュ(仏 perlage)といいます。ペルラージュとは真珠仕上げというほどの意味で、回転するゴム製チップを受けに押し付けて製作します。小さな同心円はそれ自体が綺麗な同心円状に配列されており、熟練した時計職人の丁寧な手仕事がよくわかります。
時計において時刻を表示する数字や目盛りを記した板状の部品を、文字盤(もじばん)または文字板(もじいた)といいます。文字盤の周囲十二か所にある長針五分ごと、短針一時間ごとのマークを、インデックスといいます。本品のインデックスは重厚なローマ数字で、文字盤全体にたいへんクラシカルな趣を与えています。
一見してわかるように、本品の文字盤はたいへん凝った作りです。ローマ数字のインデックス部分は環状に盛り上がり、最外周には立体的な網状装飾があしらわれています。インデックスよりも内側は、フランス語でナークル(仏
nacre)と呼ばれる螺鈿(らでん 真珠母の象嵌)となっています。螺鈿が放つ多色の輝きはデジタルカメラで撮影するのが難しく、商品写真を見ても平板な白にしか見えませんが、本品セルニー
ローズ・ゴールドには
色違いの機種《セルニー》と同様の螺鈿が象嵌されています。深く美しい輝きを放つ本品の螺鈿文字盤は、お買い上げいただいた方に必ずご満足いただけます。
文字盤の上部には王冠マークの下にヨンガー・エ・ブレッソンのブランド名、及びオトマティーク(仏 AUTOMATIQUE)の表記があります。フランス語オトマティークは、英語オートマティック(自動巻)と同じ意味です。ローマ数字インデックスの外周には五分あるいは五秒ごとにアラビア数字を記したインデックスがあり、最下部にファブリケ・アン・フランス(仏
FABRIQUÉ EN FRANCE フランス製)と書かれています。
本品の時針と分針は優雅なリーフ型です。柳の葉のようなリーフ型はドレス・ウォッチに採用される美しい形で、筆者(広川)はこの針がいちばん好きです。秒針は長い側の反対方向にも少し伸びて、ヨンガー・エ・ブレッソンのシンボルである王冠が末端を飾っています。本品はヴィンテージ・ウォッチを思わせるデザインですが、ブランドのシンボルをあしらった秒針は、本品に唯一みられる現代的な特徴です。
クォーツ式(電池式)の時計はステップ運針といって、秒針が一秒ごとに間歇的に動きます。クォーツ時計を耳に当てると、一秒ごとに秒針を動かす音がチッ、チッ、チッ…と聞こえます。これに対して本品のような機械式(ぜんまい式)時計の秒針はスイープ運針(連続運針)といって、秒針は滑らかに動きます。本品を耳に当てると、小人が鈴を振るように愛らしい音がチクタクチクタクチクタク…と聞こえてきます。
現代の時計は電池で動くクォーツ式が普通です。しかしながらクォーツ式時計は 1970年代以降に出現した品物で、それよりも以前の時計は電池ではなくぜんまいの力で動いていました、ぜんまいの力で動く時計を機械式時計、英語でメカニカル・ウォッチ(英
a mechanical watch)、フランス語でモントル・メカニーク(仏 une montre mécanique)といいます。本品は現代の品物ですが、珍しいことにクォーツ式ではなく、ぜんまいの力で動くモントル・メカニーク(機械式時計)です。
機械式時計には手巻式と自動巻式があります。時間を計る仕組みはどちらもまったく同じですが、自動巻きは回転錘(かいてんすい)という自由に動く錘(おもり)をムーヴメントに取り付け、その動きによってぜんまいが自動的に巻き上がるように工夫されています。本品はモントル・ア・ルモンタージュ・オトマティーク(仏 une montre à remontage automatique)、すなわち自動巻時計です。
文字盤の六時の位置には窓があって、大きな輪が勢いよく回るのが見えます。これは天符(てんぷ)といって、機械式時計で最も大切な部品です。静止写真では分かりませんが、天符は一方向に回るのではなく、振り子のように振動(往復運動すること)しています。機械式クロックが振り子で時間を測るのと同じように、機械式ウォッチは天符で時間を測ります。本品の天符は一時間あたり二万八千八百回の振動を正確に繰り返し、時を測っています。
本品のように良質の機械式時計は、ムーヴメントの摩耗してはいけない部分に
ルビーを使います。天符の中心に見える赤い石がルビーです。ルビーはたいへん硬い鉱物ですので、高級時計の部品として使用されます。外側から見えない部分も含めて、本品のムーヴメントには二十九個のルビーが使われています。ルビーの数は十七個あれば良いとされているので、二十九個は充分すぎるほどの数です。
ぜんまいを巻いたり時刻を合わせたりする際のツマミを、竜頭(りゅうず)といいます。三時の位置から突出するツマミが、竜頭です。玉ねぎ型の竜頭は懐中時計の時代によく見られたデザインで、本品にクラシカルな表情を添えています。竜頭には青色ガラスの装飾が付いています。
竜頭は現代のクォーツ式(電池式)時計にも付いていますが、電池を入れ替えたとき以外、滅多に触ることがありません。クォーツ式時計の竜頭は操作し易く作る必要がないのでサイズが小さく、竜頭から機械内部に延びる心棒(竜真)もごく細いものとなっています。これに対して機械式時計の竜頭は操作しやすいように大きく作られており、竜真も太くて耐久性があります。本品は自動巻きですが、腕をあまり動かさないと、ぜんまいの巻き上げが不足することがあります。またぜんまいが完全に巻き戻って停止した時計を再び動かすには、最初にぜんまいを手動で巻く必要があります。そのような場合に備えて、本品は手巻きも可能になっています。竜頭は大きめで快適に操作できます。ぜんまいを巻くのはとても簡単で、誰にでもできることですので、初めての方でも心配は無用です。
なお自動巻の時計を常に回転させてぜんまいを巻き続ける装置が市販されていますが、使おうと思ったときに時計が止まっていても、ぜんまいを手動で巻き上げれば良いだけですから、あのような機械は不要です。時計を常に作動させていないと機械が傷むということもありません。しばらく使わない場合は、動かさずにしまっておいて構いません。クォーツ式時計を長期間放置すると電池の液漏れで故障することがありますが、機械式時計にはそもそも電池が入っていないので、液漏れによる故障もあり得ません。機械式時計は予想以上に使い易く、初めての方でも快適にご愛用いただけます。
本品のバンドは革製で、ディプロイアント式(折り畳み式)尾錠が付いています。尾錠にはヨンガー・エ・ブレッソンのマークとロゴ、ファブリケ・アン・フランス(フランス製)、トゥタシエ(ステンレス・スティール製)の文字が刻まれています。ディプロイアント式尾錠はベルトの穴の位置を変えることにより、サイズを自由に調整できます。バンド幅は
18ミリメートルで、お好みにより他の色、他の素材の汎用バンドに変更することも可能です。バンドが傷んだ場合も簡単に取り替え可能ですのでご安心ください。またディプロイアント式尾錠が好みに合わない場合は、よりシンプルな汎用尾錠にも取り替えできます。
本品のサイズはケースの直径 37ミリメートル、厚さ 12ミリメートルで、仕事にもカジュアルにも使えます。大きすぎず厚すぎないので、スーツで仕事をする場合も、シャツの袖が引っかからずスマートに着用できます。着用例の上の写真は男性、下の写真は女性がモデルです。
ピンクのことをフランス語の色名でローズ(仏 rose 薔薇色)といいます。本品の商品名は《セルニー ローズ・ゴールド》ですが、ローズ・ゴールドはピンク・ゴールドと同じ意味です。
金は非常に軟らかく変形しやすいので、ニッケル、銅、銀等を混ぜて合金とし、実用的な強度を確保します。純金は金色で、これに銅と銀を混ぜたイエロー・ゴールドは金色のままですが、銅を多く混ぜると赤みがかったローズ・ゴールド、ニッケルを多く混ぜると白っぽいホワイト・ゴールド、銀を多く混ぜるとグリーン・ゴールドになります。当店アンティークアナスタシアはフランスのアンティーク品を多く扱いますが、フランスのイエロー・ゴールド製品は銅含有量が多いが、他の国の金製品よりも赤みが強く、ローズ・ゴールドがかっています。ローズ・ゴールドがかっていると言っても、日本やアメリカのピンク・ゴールドほどの赤みは無く、上品な温かみを感じる金色です。
これは本品にもあてはまります。《ローズ・ゴールド》と名付けられてはいますが、本品のローズ・ゴールドはフランス製アンティークの金色に似て、大人にふさわしい奥ゆかしさを感じさせます。螺鈿とローズ・ゴールドが放つ嫋(たお)やかな光のカクテルは、時計を着ける人の肌と美しく融け合い、上質の時間を身にまとわせてくれます。
当店の時計は現金一括払い、ご来店時のクレジットカード払いのほか、現金の分割払い(金利手数料無料)でもご購入いただけます。当店ではお客様のご希望に出来る限り柔軟に対応しております。遠慮なくご相談くださいませ。
79,000円 税込み
電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。
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