black-lip oyster pearl jewelry
黒蝶貝（Pinctada margaritifera）はカリフォルニア湾からペルシア湾に至る広域に分布する大型の貝で、寿命は三十年に及びます。真珠を作るのは三歳から七歳の貝で、その真珠は貝自身が生じる暗色の分泌物によって黒っぽい色になります。
黒蝶真珠はタヒチ島を中心とするフランス領ポリネシアの他、その西隣のイギリス領クック諸島、ミクロネシア、沖縄など、南太平洋各地の暖かい海で養殖されています。このうちフランス領ポリネシア産のものはタヒチ島が集散地となっており、タヒチ真珠の名で呼ばれますが、黒蝶貝の真珠である点は他の産地のものと変わりません。
あこや真珠は核入れ後一年で海から引き揚げてしまいますが、黒蝶真珠は二年から五年かけて成長させます。そのため真珠層も厚く、あこや真珠が一ミリメートル未満であるのに対し、黒蝶真珠は二ないし三ミリメートルの厚さがあります。
黒蝶貝から採れる真珠のうち、商品になるのは約五パーセントに過ぎず、真珠のなかでも高価な種類です。黒蝶真珠は養殖期間が長いためバロック真珠が生じやすく、丸い黒蝶真珠は半数に過ぎません。真珠を取り巻いて環状の起伏が生じたり、表面のところどころにくぼみが生じたりしやすいのは、黒蝶真珠の特徴です。
黒趙真珠は空気中の水分を吸収することで輝きを保ちます。元の照り（艶）を失わないためには、乾燥した場所に長期にわたって保管することを避け、なるべく頻繁に着用してください。汗、香水、化粧品、ヘアスプレーなどが付着すると、あとあと変色が起こる原因になりますので、水洗して汚れを落とし、柔らかい布で拭いてください。
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